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時間効率のよいトレーニング手法として、注目度の高い高強度インターバルトレーニング(HIIT)だが、今回は、短期間のHIITプログラムが心肺機能や筋力に与える影響を検証したAstorinoら(2012)の研究について紹介する。
高強度インターバルトレーニング(HIIT)は、短時間で心肺機能や筋力を効率的に向上させるトレーニングメソッドであり、さまざまなスポーツ現場で活用されている。本記事では、Buchheit & Laursen(2020)の研究を基にしたHIITの5つのフォーマットについて紹介する。
心臓は、定期的かつ適切なトレーニングによって最も顕著な変化を遂げる臓器の一つといえる。トレーニング積むことで、心筋繊維の数が増加し、毛細血管の発達や血流量が増えるため、心臓自体が非常に効率的な「ポンプ」へと変化していく。これを一般的に「スポーツ心臓」と呼び、未経験・非トレーニング時の心臓よりも高いパフォーマンスを発揮できるのが大きな特徴となる。
VO2max(最大酸素摂取量)は、有酸素運動の上限であり、持久系競技では重要な指標となる。「ml/㎏/分」を単位とするVO2maxの値は、ラボ(研究施設)等での体力テストやサイクルコンピューター等のデバイスで確認することが可能だ。パワー・トレーニングではVO2maxパワー(約5分間維持できる最高のパワー)がトレーニング強度を計算する基準として使用されるケースもあるが、同パワーの計測テストは肉体的な苦痛を伴うため敬遠されることが多い。そこで、本記事では、ml/㎏/分を単位とするVO2maxの値から、VO2maxパワー(単位:W)をかんたんに推定する方法を紹介する。
VO2max(最大酸素摂取量)は、有酸素運動の上限であり、持久系競技では重要な指標となる。パワー・トレーニングではVO2maxパワー(約5分間維持できる最高のパワー)がトレーニング強度を計算する基準として使用されるケースもあるが、本記事では、そのVO2maxパワーの値から、一般的によく使用される単位である「ml/㎏/分」ベースの値をかんたんに推定する方法を紹介する。
高強度インターバルトレーニング(HIIT)は持久的パフォーマンス向上に高い効果を示すことが知られている。今回は、ランナーを対象にした研究である「Manipulating high-intensity interval training: Effects on VO2max, the lactate threshold and 3000 m running performance in moderately trained males.」を参考に、HIITの異なるプロトコルと長時間の低強度トレーニングがランニングパフォーマンスや乳酸閾値(LT)へ及ぼす効果について紹介する。
FTPはパワートレーニングゾーンを決定し、効果的にトレーニングやレースで活用するために非常に重要な値といえる。また、VO2maxも有酸素運動能力の上限(エンジンの大きさ)を規定する値として重要視されている。他方、FTPやVO2maxのテストは「苦しいので苦手」という人も多いだろう。今回は、『The Secret of Cycling』を参考に、年齢・体重・心拍数からかんたんにFTPとVO2maxを推定する方法を紹介する。
プロサイクリストを対象とした研究によると、短時間高強度インターバルトレーニング(以下、SI)と長時間高強度インターバルトレーニング(以下、LI)を比較した結果、SIがより優れたトレーニング効果をもたらすことが示された。
パワートレーニングを行う場合は、自分のFTP(機能作業關關値パワー)を基準にしたトレーニングゾーンで練習することが一般的だ。しかし、FTPの値が不正確な場合、トレーニングが過度に苦しくなったり、逆に明らかにトレーニング負荷が軽すぎるようになってしまう。このため、FTPを実際の状態に合わせて更新するのは重要な作業といえる。本記事では、FTPを更新(再設定)すべきタイミングについて紹介する。
サイクルロードレースにおいて、持久力やスプリント力を向上させるためには、適切なトレーニング戦略を設計することが不可欠である。本記事では、「高強度インターバルトレーニング(HIIT)および中程度強度連続トレーニング(MICT)のVO2peakトレーニング効果比較」(Frontiers in Physiology, 2019)の知見をもとに、トレーニングの設計方法や効果を最大化するためのアプローチについて紹介する。
FTP(Functional Threshold Power:機能的作業閾値パワー)は、トレーニングやレース戦略を立てる上で重要な指標である。しかし、FTPは実際のところどのくらいの時間維持できるのだろうか?本記事では、Sitkoらによる2022年の研究結果を基に、TTE(Time to Exhaustion:FTPを維持可能な時間)について解説する。
サイクルロードレースにおいて、持久力やスプリント力を高めるためには、日々のトレーニング内容をどのように設計すべきかが重要になる。シリアスレーサーであれば、単に距離を踏むだけでなく、トレーニングの強度・頻度・期間を最適に組み合わせる必要がある。本記事では、「運動トレーニングが人間の骨格筋におけるミトコンドリアおよび毛細血管の成長に及ぼす影響: 系統的レビューとメタ回帰」(Sports Medicine, 2024年)等の知見をもとに、サイクリストの競技力向上に直結する筋レベルでの適応について紹介する。
ロードレースでは、VO2max(最大酸素摂取量)の高さがパフォーマンスと密接に関係している。VO2maxを高めるためには、さまざまな強度領域のトレーニングを組み合わせる手法が有効とされてきたが、実際にどの強度領域が最もVO2maxを高めるのかについては、これまで多くの議論がなされてきた。本記事では、Inglisらの研究(2024年)に基づき、VO2maxを高めるためのトレーニング強度領域について、その結果と考察を紹介する。
LT(乳酸閾値)を向上させる方法についての情報が紹介されています(Polarizedトレーニングモデルについても言及されています)。
HIITにおけるペース戦略についての情報(VO2maxを向上させるための最適化方法の研究事例)について、Peaks Coaching Group Janan の南部コーチがわかりやすく解説されています。
VO2maxは、心肺能力を示すベストの指標であるとともに、すべての持久系競技の選手にとって成功の中心的役割を担うことが、広く知られています。ランナー、トライアスリート、ボート選手、水泳選手、もちろんサイクリストも(表彰台を狙う選手は特に)、VO2maxを最大化するように練習時間を割り振る必要があります。持久系スポーツの競技中に勝敗を分けるような局面では、酸素摂取量はVO2maxの極限に近づきます。そしてVO2maxの値が最も高い選手がレースに勝つことが多い傾向にあります。
「The Sufferfest」のニール・ヘンダーソンが作成した、ランプ・セッション(漸増負荷方式のトレーニングセッション)の動画です。画面上の指標は10段階のEFFORT LEVEL (努力レベル)、ケイデンス(RPM)で、画面上に表示されます。
FTPを効率的に上げるための4種類のトレーニングセッション紹介の動画です。
脂肪燃焼促進用、20分間のインターバルセッションの動画です。脂肪燃焼の促進やFTP向上が期待できます。画面上の指標は10段階のEFFORT LEVEL (努力レベル)、ケイデンス(RPM)で、画面上に表示されます。
閾値や異なるケイデンスでパワーを出す能力向上を目的とした、トレーニングセッションの動画です。画面上の指標は10段階のEFFORT LEVEL (努力レベル)、ケイデンス(RPM)で、画面上に表示されます。
土井雪広さんによる、強いサイクリストになるためのトレーニング方法(FTPとスプリントの強化方法)紹介の動画です。
閾値パワー(FTP)を向上させるための最も一般的なトレーニング方法は、インターバルトレーニングです。閾値パワー・インターバル中は、ずっと同じ強度を維持するために、閾値パワーか閾値心拍数(あるいはその両方)を頭に入れておくことが、きわめて重要になります。そのためには、まずはパフォーマンステストかタイムトライアルを行いましょう。
FTP、TTE、スタミナ(Stamina)の強化方法紹介の動画です。
mFTPとTTEを測定するための「Empirical Cycling FTP Tests」にについて、Peaks Coaching Group Janan の南部コーチがわかりやすく解説されています。
最大酸素摂取量(VO2max)が低くても、エコノミーが優れていれば、良い成績を収められるということはあり得ます。1970年代のマラソンランナー、フランク・ショーターはその良い例です。ショーターのVO2maxは72であったと言われています。この値は世界クラスの男子選手としては、かなり低い値です。男子のトップランナーはほとんどが70台後半であり、80台あるいはそれ以上の人もいます。
VO2maxパワー(5分間のパワー)を向上させる方法紹介の動画です。
ASR(Anaerobic Speed Reserve)についての情報が紹介されています。
もっと速くなるための4つのワークアウト紹介の動画です。
VO2maxは、持久系の運動で全力を出し切った時に全身が摂取できる酸素量を指し、有酸素運動能力(Aerobic capacity)とも呼ばれます。VO2maxは、研究所などの施設で「段階的なテスト」によって計測できます。アスリートに酸素摂取量計測装置をつけ、体力の限界に達するまで数分ごとに強度を上げていきます。VO2maxは、1分ごとに体重 1kgにつき消費される酸素量をミリ・リットルの単位で表します(ml/kg/分)。世界レベルの男性サイクリストで、通常 70~ 80ml/kg/分です。体を動かす習慣のある男子大学生は 40~50ml/kg/分程度、女性は男性よりも平均で約 10%低くなります。
FTP向上を目的とした高強度スプリント・インターバル、「マイクロバースト・インターバル」紹介の動画です。
筋力やFTP向上を目的とした、トレーニングセッションの動画です。画面上の指標は10段階のEFFORT LEVEL (努力レベル)、ケイデンス(RPM)で、画面上に表示されます。映像は、カンポロンゴ峠の実走時のものです。
VO2maxやフィットネスの向上を目的とした、トレーニングセッションの動画です。画面上の指標は10段階のEFFORT LEVEL (努力レベル)、ケイデンス(RPM)で、画面上に表示されます。映像は、ポルドイ峠の実走時のものです。
フィットネスやFTP向上を目的とした、トレーニングセッションの動画です。画面上の指標は10段階のEFFORT LEVEL (努力レベル)、ケイデンス(RPM)で、画面上に表示されます。映像は、ジアウ峠の実走時のものです。
CPは、ある持続時間(単位:分)での最大平均ワット数のことです。例えば、60分走行した場合、(そのトレーニング・セッション単体の)CP60は、セッション全体の平均ワット数になります。このセッションにおけるCP1は、セッション中に記録した1分の平均ワット数の最高値になります(セッションのどの時点かは問いません)。適切なパワー・データ分析ソフトを使えば、簡単にCP1のセグメントを特定できます(同様にCP6、CP30なども特定できます)。
WKO4の活用方法(FTPの再定義、FTPを向上させる方法、等)についての情報が紹介されています。
サイクリング歴が長い人なら、「乳酸閾値(LT)」や「無酸素性作業閾値(AT)」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。他にも、「有酸素性作業閾値(AeT)」「最大乳酸定常値(MLSS)」、新しいところでは「機能的作業閾値パワー(FTP)」などの用語を目にしたこともあるかもしれません。これらの用語は、トレーニングゾーンの設定や体力の進捗把握のために、年間トレーニングを通じて用いられる重要な指標を指します。ただし、それぞれ測定方法も、その意味するところも異なります。閾値が上昇すれば体力も向上します。私はこれを「体力の上限を引き上げる」と呼んでいます。
トライアスリートのための、バイクでのスイートスポットトレーニング(SST)の行い方紹介の動画です。
私はメディカルドクターという職業柄、「(何かが)うまくいった」というのであれば、その証拠を確認したいと思っています。事実こそが重要です。エルゴメーターバイクでテストを実施し、「テスト結果の数字」を確認したいのです。「厳然たる事実」といってもよいでしょう。パフォーマンステストを実施すれば、現在の体力レベルの実態がしっかり把握できます。テスト結果は、評価やトレーニング・プログラムの最適化にも活用できます。
閾値パワー強化用のトレーニングセッションの動画です。画面上の指標は10段階のEFFORT LEVEL (努力レベル)、ケイデンス(RPM)で、画面上に表示されます。
時間効率を求めるのであれば、高強度をメインに練習する必要があります。この記事では、VO2maxを強化するベストの方法を紹介します。この方法は、VO2maxを強化するのに最適であるだけでなく、時間効率がひじょうによい点が特徴です。
高強度インターバルトレーニング(HIIT)の基礎知識について、Peaks Coaching Group Janan の南部コーチがわかりやすく解説されています。
ケイデンスに変化を加えた、閾値パワー向上を目的としたオーバーアンダーインターバルの動画です。画面上の指標は10段階のEFFORT LEVEL (努力レベル)、ケイデンス(RPM)で、画面上に表示されます。映像は、セッラ峠の実走時のものです。セッションの構成は以下の通りです。
『12週間 冬のサイクリング・トレーニング・プログラム』のベースになるのは、常にインターバルトレーニングです。その理由は、インターバルトレーニングは、いちばんきついものの、体力を向上させる効果の高い、すばらしいトレーニング方法だからです。これらのメニューに取り組めば、記録的な速さで、望み通りの状態にまで体を仕上げることができるでしょう。
無酸素領域を鍛えるメリット(ASRに余裕があれば速度変化に強くなることなど)について、Peaks Coaching Group Janan の南部コーチが解説されています。
ほとんどのサイクリング・イベントで生理学的に最も重要になるのが、閾値パワー(FTP)です。もし閾値パワーで大きなワットを出せる能力があれば、選手としてよい成績を残せるでしょう。スプリンター、クライマー、タイム・トライアル選手、どの選手も高い閾値パワーが必要です。閾値パワーでの高いパフォーマンスは、レースで勝つ必須条件といえます。
FTPをリアルタイム計測できるGarmin用アプリ、Xert「What's my FTP」についての情報が紹介されています。
20分間のFTPセッションの動画です。ペースアップを挟みながら閾値上限で走行することで、ヒルクライムでのペースアップ能力、閾値でのスピードや持久力、FTP(1時間持続可能な最大パワー)を向上させる効果が期待できます。画面上の指標は10段階のEFFORT LEVEL (努力レベル)、ケイデンス(RPM)で、画面上に表示されます。
このメニューのあとには、少なくとも1日は休息日を設け、しっかり体を回復させましょう。
ラスト5分は、「Z5 / RPE17~18 / CP30」まで強度を上げましょう。