人気メニュー「LTインターバル」などさまざまな効果的な練習メニューが紹介されているbike training tips.comでは、パワー・トレーニングのレベルの基準が『パワー・トレーニング・バイブル』で紹介されている「コーガン方式」でなく「RST方式(Ric Sterm Training zones)」と呼ばれるものが基準となっているケースが多い。今回は、この「RST方式」の概要と「コーガン方式」への読み替え方法を、bike training tips.comより紹介する。
LT向上のための練習メニューには、さまざまなバリエーションがあるが、今回はTrainingPeaks社が販売している練習メニューの中から、LT向上のためのややきつめの練習メニューを紹介する(メニュー作成者は『パワー・トレーニング・バイブル』の著者ハンター・アレン氏)。
ロードレーサーであれば誰でも「自分のポテンシャルの限界まで鍛えたらどのレベルまで到達できるか?」が気になるのではないだろうか。今回は、『FTPのポテンシャル上限推定値計算シート』を紹介する。まず最初に「FTP(のパワー・ウェイト・レシオ)を上げる方法」を整理すると、大きく分けると以下の3種類のアプローチがあると考えられる。
ロード・レースで速く走れるようになるには持久力の底上げが必要だが、自分のポテンシャの限界まで達するまでには少なくとも数年、普通は競技を始めてから10年程度はかかるといわれている。今回は「持久力が年単位で改善すること」の好例として、ランス・アームストロングの身体能力の推移を紹介する。
「ロード・レースでもっと速くなりたい!」と思った時、いちばん制約になるのは「練習時間の確保」かと思います。「学校の授業とのかねあい」「仕事が多忙」「お客さんの接待が多い」「通勤時間が長い」理由はさまざまですが、多くの人が「もっと練習できたらもっと強くなれるのに」と思っているのではないでしょうか。
パワー・トレーニングのトレーニング・ゾーンをFTPをベースに設定し(コーガン方式)、同時にLTHR(LT心拍数)を基準にした心拍数トレーニング・ゾーンを併用した場合、シーズンの間にほぼ必ずこのゾーンが一致しないという状況が起こる。この理由は、心臓・脚・機器の問題ではなく、以下のような理由によるものと考えられる。
自転車トレーニングをしている人のブログを見ると「メディオ」「ソリア」といった言葉がよく使われています。これはトレーニング強度のレベルをあらわすことばです。
ロード・レースに出場している選手であれば、経験的に気づいているかも知れないが、個人の最大心拍数はシーズン中にかなり変動する。
自転車のトレーニングに関する情報を見ていると時々VO2max(ブイ・オーツ―・マックス、正式にはブイドット・オーツ―・マックス)という言葉が書かれています。この言葉もLT(乳酸閾値)と同じように、日常生活ではまず使わないのでピンとこないかと思います。VO2maxは日本語に訳すと「最大酸素摂取量」になります。このVO2maxは、じつは「LT」と同じようにロード・レーサーにとってとても重要な指標です。なにがそんなに重要なのでしょうか?
山岳ステージとタイム・トライアルはステージ・レースにおいて大きなタイム差がつきやすく、ステージ全体の勝敗の分かれ目になることが多い。どちらも求められる運動能力は同じようなものではないかと思えるかも知れないが、トップ・クラスの選手の調査・研究結果では、両者には多くの相違点があることが示されている。
LSDは、有酸素運動能力の向上に広範で高い効果をもたらす練習方法のひとつだが、初心者と選手レベルではやり方や効果が異なり、また練習目的によっても多少やり方が変わる。効果が広範多岐にわたるLSDの方法論・効果・注意点について以下に整理した。
初めてLTという用語を知った方は、「なんだろう」と首をかしげるかも知れません。ロードレース用語にはLSDのように日常生活では絶対使わないものの、ロードレース用語として重要な言葉がたくさんあります。LTはその代表格で、これを聞けばそのひとのおおよその持久力がわかる大事な指標です。
VO2max(最大酸素摂取量)は、有酸素運動の上限であり、FTPはVO2max以上には上がらない。逆に言えばVO2maxとFTPの間に大きな開きがあれば、FTPはVO2max近くまでまで上がる余地があるといえる。つまりVO2maxとFTPがわかれば自分のFTPの伸びしろがおおよそ推定できる。
無酸素トレーニング(持続時間2分以内のインターバル<ソリア>やスプリント練)は、心身に大きな負担がかかり、やり方を間違えると意味がないばかりか危険な場合もある。
『パワー・トレーニング・バイブル』では、レースで優勝する選手のパワー分布図の特徴として、「レース中のかなりの時間FTPレベルでパワーを出す一方で、FTPを超えたレベルのパワーを長時間出すことはない」という点が指摘されている。
赤筋繊維(遅筋)と白筋繊維(速筋)の基本的な割合は遺伝で決まっていて、トレーニングを積んでもその割合が変わることはないことが知られている。
パワーの絶対値は体重に比例して大きくなる傾向があるので、本当の実力を計る物差しとしては優れている指標に、体重1㎏あたりの出力であるパワー・ウェイトレシオ(単位:W/kg )がある。
ビル・ブラックの「パワーの1時間」は、アメリカのマスターズ・トップクラスの選手であるビル・ブラックが冬場にFTPを上げる為に考案し、アメリカで広まった室内用の練習メニュー。全1時間半の練習の内、メインの1時間が余りにきついことから「苦痛の1時間(Hour of Pain)」の異名がある。挑戦する場合は相当の覚悟をもって臨みたい