もっと速くなるためのヒントを国内外の本・雑誌・ブログ・論文などから紹介します。
31ページ中27ページ目エコノミーは、VO2maxやLTといったことにくらべるとスポーツ科学の分野ではまだあまり研究が進んでいない分野といえる。短時間のレースではエコノミーが多少劣っていてもレース結果にはほとんど影響しないが、レース時間が長くなればなるほど、エコノミーの優劣がレース結果に大きく影響すると考えられる。今回は、ジョー・フリール氏のブログより、エコノミーの改善に関する研究事例などを紹介する。
レースで小集団になった時は、全員が協調してローテーションする場合が多い。しかし時には、明らかにまだ足が残っているにも関わらず先頭交代を拒否して着き位置に徹し、いわば「ただ乗り」を決めこむ選手もいる。これがゴールが近くなった段階の先頭集団であれば、ゴール・スプリントに向けて一人だけ足をためようとしている可能性が高いので、他の選手としては何らかの対策が必要になるだろう。今回は、そのような「ただ乗り選手」への対処方法を、『勝つための自転車レーステクニック』を参考に紹介する。
ロード・レースの終盤で糖質入りドリンクを飲むことに意味はあるのだろうか。ゴールまであとわずかな時に糖質を摂っても、消化が間に合わないので無意味にも思える。そもそも疲労困憊でとても飲み込む気になれないかも知れない。しかし、そのような場合でも「糖質入りドリンクで口をすすいだほうがよい」という興味深い研究結果がある。
ブリース・フェイユ(ソール・ソジャサン)の第16ステージでのパワー・データがSRMのブログで紹介されています。
L3(テンポ走)での練習は、LSDを含むL2やFTPの刺激効果が高いL4などと較べるとやや地味かも知れないが、ロード・レースの地力を養成する上で重要なトレーニング・ゾーンのひとつだ。パワー・トレーニング・バイブルの中でも「限られた時間のなかで、筋持久力を高めたいと思っているのであれば、このレベルでの練習が有効です」と説明されている。今回はbiketrainingtips.comより、L3を中心にした「筋持久力インターバル」を紹介する。
CICLOCLUBのオーナーであるグレーム・ストリートさん(L4:340W)による、一般のサイクリスト向けの「パワー・トレーニングの行い方」紹介のYouTube動画です。L1~4とSST(スウィート・スポット)でのトレーニング方法や効果について、実演しながら説明されています。
ストレッチにはさまざまな種類があるが、いちばん普及しているのが「反動をつけずに、息を吐きながらゆっくり静かに筋肉を伸ばしていく『スタティックストレッチ(静的ストレッチ)』」と呼ばれるものだろう。この静的ストレッチは過去何十年もパフォーマンスを向上させ、怪我や故障を予防する効果があるとして行われてきた。しかし、近年これと逆の研究結果が数多く示されている。今回は、『ストレッチまるわかり大辞典』『ダイナミック ストレッチング』を参考に、レース前や高強度の練習前に静的ストレッチをする時の注意点について紹介する。
グレッグレモンらを育てた名伯楽E・ボリセヴィチ氏は著書の中で「優秀なライダーは風邪をひきやすい」と述べている。これは「ロード・レーサーのように体脂肪率が異常に低いと免疫系に異常をきたすことがあること」を経験的に知っていたからだと思われる。このように、ただでさえ風邪を引きやすい傾向にあるロード・レーサーが、より風邪を引きやすくなるタイミングがある。それは、高強度の練習やレースの直後だ。
練習では体力を上げるのに十分な刺激を身体に加えるために「しっかり負荷をかけて練習すること」が大事になる。しかしレースで少しでもよい順位でゴールするためには、少し奇妙に思えるかも知れないが、この逆を心掛ける必要がある。今回は、「レースでパフォーマンスをよくするためのコツ」を、アームストロングのコーチを長年務めたクリス・カーマイケル氏らの著書『The Time-Crunched Cyclist』より紹介する。
「高強度練」や「レース」でかなり高い負荷がかかった場合や「筋トレ」「ランニング」をした後に、筋肉がむくみ激しい筋肉痛に襲われることがある。このようなケースで「回復を早め筋肉痛をやわらげる効果がある」といわれている方法に「アイスバス」がある。これはいわば「水風呂」「冷水浴」にあたるもので、必要に応じて氷を入れて温度調整することから「アイスバス」と呼ばれている。
高強度のグループ・ライド(練習会)では、仲間と競い合うことで一人では追い込めないような強度で練習できる点が大きなメリットといえる。しかし悪天候や予定が合わずレース前に仕上げの高強度のグループ・ライドに参加できないこともあるだろう。今回は『WORKOUTS -IN A BINDER- For Indoor Cycling』を参考に、グループ・ライドをシミュレーションした、ローラー用練習メニューを紹介する。
ヴィンチェンツォ・ニバリ(リクイガス・キャノンデール)の第11ステージでのパワー・データがSRMのブログで紹介されています。
スポーツ・トレーニングの常識では、今と昔でまったく逆のものもある。その代表例のひとつが「水分補給」だろう。今回は水分補給関連した、「水分減少量の影響」や「最適なドリンクの温度」について紹介する。
走行中に脇腹が痛くなったことがないだろうか。脇腹痛は初心者の頃に起こりやすいが、鍛えている選手でもまれに襲われることがある。脇腹痛は、従来「筋肉への血流量増加に伴う胃腸の血流不足が胃腸を痙攣させその振動が周囲の神経を刺激する」「横隔膜の痙攣(特に運動不足の人)」「脾臓の急激な収縮」などが原因ではないかといわれてきた。しかしNHKの行ったMRIを使った実験で「大腸の蠕動運動が小さくなる一方で、大腸内のガスが走る振動によって大腸の上部に上昇し、大腸の左右の曲がり角にたまり周囲の神経を刺激する」ことが明らかになり、これが主要な原因ではないかと有力視されている。今回は、この新説をもとにした「脇腹の痛み」の予防法と対処法を紹介する。
若い選手にありがちな失敗は「パフォーマンスに悪影響があるトレーニングや生活習慣をしがちなこと」だが、それでも若さゆえに高いパフォーマンスを発揮することができることが多い。年齢を重ねるにつれそういった失敗は犯さなくなるものの、特に50歳を超えると体に変化が現れる。今回は、ジョー・フリール氏のブログを参考に、「体の変化」を踏まえたシニア選手の「トレーニング」と「回復」の重要ポイントを紹介する。
ロード・レースの基礎は有酸素能力だが、レース中には繰り返し高強度のインターバルがかかるので、レース期には無酸素能性能力を高めレース強度に耐えられるように身体を仕上げる必要がある。この無酸素性能力がひじょうに高いと思われるのが競輪選手だが、いったいどのような理論にもとづいて練習をしているのだろうか。今回は『コーチング・クリニック2007年11月号』やCS-netを参考に、日本競輪学校で採用されている「キャパシティーとパワーのトレーニング理論」を紹介する。
低ケイデンスで重いギアを回すトレーニングは、「筋トレ」の一形態として多くのコーチがすすめるメニューのひとつだ。今回はbiketrainigtips.comを参考に「低ケイデンス・ペダリング・トレーニング」を紹介する。
ポジションについては、さまざまな流儀・意見・情報があり、時にはまったく逆の理論もあるので「どれを信じてよいのだろう」と戸惑うこともあるかも知れない。人それぞれ体型・目的・体力レベルなどがそれぞれ違うので、「誰でもこのポジションであればOK」というものは残念ながらないように思われる。その意味では自分に最適のポジションは、試行錯誤を繰り返して地道に探すしかないのかも知れない。しかしどのようなポジションであろうとも、ロード・レースでは「いかに速く楽に走れるか」が重要になるので、次の4つのポイントは必ず押さえたほうがよいだろう。
自転車でのトレーニング以外に「筋トレ」に取り組むかどうかについては様々な意見があるが、各自の好みや「補強すべき重点ポイント」次第で練習計画に組み込むのも一案だろう。しかし「筋トレ」と一言でいっても、「筋肉を増やさずに筋力の向上だけを狙うか」「筋肉量を増やし筋力増強を狙うか」「筋持久力の向上を狙うか」といった練習目的によって、かけるべき負荷強度や回数がかなり違ってくる。今回は『トレーニングをする前に読む本』を参考に「筋トレの負荷強度・RM・トレーニング効果」の一覧表を紹介する。
レースなどで足が売り切れるのは「筋グリコーゲン切れ」が主な原因といわれている。筋グリコーゲンがなくなると「短時間高強度に対応するための主要エネルギー源不足」に直結するので、アタックがかかった時などに反応ができなくなる。また筋グリコーゲンは脂肪の燃焼に必要な着火剤の役目もあるので、これが枯渇すると脂肪をエネルギー源として使えなくなり、低強度の運動を継続するのも困難になってしまう。また筋グリコーゲンがなくなると、筋肉を動かすためのカルシウムイオンに関する仕組みが正常に動かなくなり、足が動かなくなってしまうともいわれている。
一流プロとの体組成比較シリーズ、今回は圧倒的なスプリント力から「マン島超特急」との異名をもつ現在世界最強のスプリンターの一人であるマーク・カベンディッシュ(Mark Cavendish)との体組成比較シートを紹介する。
競技レベルが高い選手ほど、VO2maxパワーに対するLTパワー(FTP)の比率が高くなる傾向がある。そこでそのような選手がLTパワー向上を目指す場合には、VO2maxパワーに近いレベルでの練習が必要になるといわれている。またVO2maxパワーはレースで勝負がかかった局面で重要となるので、これを強化するのはレース対策としても有効だろう。今回はTRAINING4CYCLIST.COMより「VO2maxパワーを速やかに強化するのに効果的」というインターバルを紹介する。
ロード・レースの基礎である持久力に大きく影響するのがミトコンドリアや毛細血管だといわれている。というのも長時間運動する場合には主として糖や脂肪からエネルギーを生み出すことになるが、その役割を担うのがミトコンドリアだからだ。また毛細血管には、血液に含まれる酸素などを筋肉へと送り届ける役割などがある。ミトコンドリアや毛細血管を増やすためのトレーニング方法としては、LSDやLT付近での練習(L2~L4辺り)がよく知られているが、これにはちょっとした注意点がある。
トレーニング効果は、練習強度によってかなり違いがある。「今、自分がいちばん強化する必要がある能力」を理解し、「その能力向上に効果があると考えられるトレーニング・ゾーンに重点的に時間を割く」のが、競技力向上を図るうえで有効な方法のひとつだろう。それでは、それぞれのトレーニング・ゾーンが、どのような練習効果があるかを知るための方法はあるのだろうか。今回は『パワー・トレーニング・バイブル』で紹介されている、トレーニング・ゾーン別の練習効果(生理的適合)の一覧表を紹介する。
ロード・レースではレース中にいかに乳酸を発生させないか(筋グリコーゲンを温存するか)と同時に、発生した乳酸を速やかに処理する能力がひじょうに大切になる。今回はスポーツサイエンスの『ラクティック・アシッド(乳酸)と上手く付き合う方法』などを参考に、乳酸の除去能力を高めるトレーニング方法について紹介する。
一流プロとの体組成比較シリーズ、今回はツール・ド・フランス7連覇の金字塔を打ち立てたランス・アームストロングとの体組成比較シートを紹介する。
片足ペダリングは、スムーズなペダリング技術を身に着けるのに有効な練習方法のひとつといわれている。今回は、ローラー用の片足だけを使ったスプリント練習メニューを紹介する。時間は全部で約44分と短いが、片足だけでのスプリントを繰り返すややハードなメニュー。
練習をしたら回復させることが重要だが、回復期間を長く取りすぎると体力は低下し過ぎてしまう。「1日練習しなければ取り戻すのに3日かかる」といって、完全休養をとるのを極端にいやがる選手も中にはいる。それでは練習しなかった場合、実際に体力にどの程度影響があるのだろうか。ジョー・フリール氏がブログの中で、研究論文を参考にしてこれらについて説明しているので紹介する。
ロード・レースは持久力の必要性が高い競技だが、持久力の向上には通常は長い期間が必要になるため、「高いレベルに到達するにはより多くの練習量が必要である」といわれている。それでは目指す競技レベルに達すためには、どの程度練習すればよいのだろうか。今回はその参考になる目安として、『Cycling FAST』を参考に「レベル別の年間練習量のガイドライン」を紹介する。
タイム・トライアルは、自分の限界ギリギリのパワーを出し続ける過酷な競技だ。今回は『勝つための自転車レーステクニック』を参考に、タイム・トライアルで、その昔かつての世界トップクラスの選手*がパフォーマンス向上のために実際に使っていたという「ペダリングの秘訣」を紹介する。
レッグ・スピード、体幹コントロール、パワー向上のための、短い激坂でのトレーニングのコツが、実演を交えて説明されているYouTube動画です。
一流プロとの体組成比較シリーズ、今回は日本人で初めてツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアの2大グランツールを完走した新城幸也選手との体組成比較シートを紹介する。
練習時間が多く取れない場合の「鍵」のひとつは、練習効率が高い部分にのみに集中してトレーニングすることだろう。今回は、欧州マスターズ・トラック選手権大会3㎞個人追い抜き競技の年代別(45~49歳)で、2010年に銅メダルを獲得したピーター・エトレス氏の練習メニューの一部を紹介する。
天気が悪い時期には、ローラーなどのインドア・トレーナーで練習する機会が多くなるだろう。ローラーは「退屈できついのであまり好きではない」という人も多い。しかし「スコットランド人のサイクリストは、『自分たちがイギリス人より速く走れるのは、天気が悪いのでインドア・トレーナーでかなり練習しないといけないからだ』と言い張る」というイギリスの小話が象徴しているように、インドア・トレーナーでの練習効果はかなり高いといわれている。今回は、bike training tips.comを参考に「ローラー練を少しでも快適に行う方法」を紹介する。
竹谷さんによる、ペダリング・メカニズム説明のYouTube動画です。筋力・足の重さ(重力)・慣性(滑らかなペダリングをすることで利用できるようになる)がどのように働くかや、それらを利用したペダリング方法について、実演を交えて説明されています。
ロード・バイクで走行時に一番空気抵抗が大きいのは人間の体といわれている。そこでエアロ・ポジションを身につけているのといないのでは、レースで必要なパワーが数十W単位で変わってくる可能性がある。しかしエアロ・ポジションは通常のポジションと使う筋肉が微妙に違ってくるので、レースで長時間エアロ・ポジションを維持できるようになるには、普段から継続的に練習しておいたほうがよいだろう。今回は、『WORKOUTS For Indoor Cycling』を参考に、ローラー用・エアロポジションの練習メニューを紹介する。
以前、一流ロード・レーサーの「平均値」との体組成を比較する方法を紹介したが、実際は「クライマー」「スプリンター」「オールラウンダー」の脚質などにより体組成はかなり変わってくる。そこで個別の有名選手の体組成と比較できるシートを作成した。今回は、今なおカリスマ的なクライマーとして絶大な人気を誇るマルコ・パンターニとの体組成比較シートを紹介する。
レース志向の選手は、「もっと練習すればもっと速くなりレースでも好成績をあげられる」と信じてもっとたくさん練習しようとする傾向がある。休息は「自分の弱さ」であり「自分に負けた」のだと思いがちだ。しかし、練習と同じくらい回復も重要になる。今回は『Cycling FAST』を参考に、XC-MTBのプロである Lea Dabison 選手が語った「プロとして学んだ最も重要なことのひとつ(回復について)」を紹介する。
左右の脚の筋肉は、ペダリングの動きの中でお互いに抵抗を作り出しており、ある意味邪魔をしあっている。抵抗はエネルギーの浪費につながりパフォーマンスを阻害する。これは練習で改善することが出来る。レッグ・スピード(脚を動かす速度)を鍛えれば、より高いケイデンスでスムーズに走れるようになり、さまざまなケイデンスでの効率性も改善する。今回は、ペダリング効率改善のためのレッグ・スピード・ドリルを紹介する。■この記事は、旧サイトからの移行分です(2011.12.24の記事です)■
トレーニングの強度やボリュームが適切で、適切な休養が取れれば、もとの体力のレベルを少し超えたレベルまで回復がすすむいわゆる「超回復」が起こる。体力を向上させるにはこの超回復の効果が続いている間に、ふたたび適切なトレーニング強度とボリュームをかける必要がある。
競輪学校の1日を追ったYouTube動画です(1987年当時のものです)。ひじょうに厳しい練習*の様子が多数収録されています(具体的な練習メニューも一部紹介されています)。
意外かも知れないが、一流のロード・レーサーのBMIの平均値は21.3であり、一般人の平均値である22.2とあまり大きな差はない。それでは、なぜ出せるパワーに圧倒的な差があるかというと、筋肉の質(ミトコンドリア量・毛細血管密度・神経経路の発達度合など)の違いに加えて、そもそも筋肉量の違いが大きく影響していると考えられる。
相沢康司(福島康司)さんが様々な種類のダンシングのコツについて、実演しながら詳しく説明されているYouTube動画です(撮影者の方の質問に対しても丁寧に回答されています)。
持久系(遅筋)の能力は練習で伸ばせるが、瞬発系(速筋)の能力は遺伝的要素が強く素質がなければ大きく向上させるのは難しいといわれている。こういった遺伝的特性がわかれば、練習計画・レース戦略に活かすことができるだろう。従来、このような素質を遺伝子レベルで調べるには海外で高額の費用を払って行う必要があったが、2010年12月より国内でごくかんたんな方法で、5,000~13,500円で行えるようになった。
過去、様々なトレーニング方法が新たに開発され、科学的な手法にもとづく効率的な練習方法が開発されてきた。現在は、過去20年以上の実績がある心拍数トレーニングからパワー・トレーニングへの移行期といえるだろう。機材の高価さにも関わらず急速にパワー・トレーニングが普及してきたのは、ひとえに「速くなるのに効果的だ」と思え、実際に実績を出している選手が多いからだろう。
『THE CYCLIST'S TRAINING BIBLE』によると、エリート・サイクリストはホビー・レーサーと比べて「ある一定の最大下のスピードを維持する時の酸素消費量が少ない」という。自動車に例えるならば、エリート選手の方が「燃費がよく、エコノミー(経済性)にすぐれる」というわけだ。このエコノミーを改善する方法のひとつは、ペダリング・スキルの改善だ。今回は『WORKOUTS -IN A BINDER- For Indoor Cycling』を参考に「エコノミーを高めるローラー用・練習メニュー」を紹介する。
インターバル・トレーニングのメニューは、ある一定の強度と持続時間を何度も繰り返すパターンが多い。しかし回数が進むにつれて持続時間を短くすることで、練習全体を通して高い強度を保つ(=練習の質を高く保つ)ディセンディング・インターバル(漸減タイプのインターバル)も効果的な練習メニューのひとつだ。今回は『
WORKOUTS -IN A BINDER- For Indoor Cycling』などを参考に、ローラー用のディセンディング・ピラミッド・インターバル(逆ピラミッド・インターバル)を紹介する。
ロード・レースでのパフォーマンスに大きく影響すると考えられる指標のひとつにパワー・ウェイト・レシオ(PWR)がある。これは体重1㎏あたりどれだけのパワー(W)を出せるかを表したもので、「W/㎏」や「体重の~倍」
のように記載されることが多い。なぜPWRがそれほど重要になるのだろうか。それは、他の条件が同じ場合、ある持続時間でのPWRが高いほど速く走れるからだ。また、アップ・ダウンの多いコースでのレースでは、登坂能力が勝負を分けることが多いが、それをもっとも正確に表すの指標がPWRである点も挙げられるだろう。今回はPWRの高さを最大限活かすための戦術と、それへの対抗策を『The Time-Crunched Cyclist』や『Cutting-Edge Cycling 』を参考に紹介する。
レースの大事な局面で足がつってしまい、どうにも踏めくなった悔しい経験をしたことがないだろうか。足がつる原因は、従来発汗による電解質不足と考えられていたが、これを否定するような研究結果があり、実際には科学的に解明されていないといえる。原因がはっきりしていないので、「これをすれば必ず足つりを防止できる」という決定的な方法は、残念ながら現段階ではない。しかし最近、足つり予防に役立ちそうな興味深い研究事例も出てきている。今回は、足つりのメカニズムとして現段階で有力な説や、予防や対処方法に役立つ可能性がある情報について紹介する。
TSB・CTL・ATLは、オーバートレーニングを防ぎながら計画的に体力アップを図るさいの、体調管理・計画立案や、重要レースに向けたピーキングを数値で管理できる優れた指標のひとつといえる。比較的新しいコンセプトなので、まだ研究の余地は残されているものの、現段階でもある程度参考になるガイドラインが示されている。今回は、『パワー・トレーニング・バイブル』や『鈍行・中目黒の自転車メモさん』のブログなどを参考に、TSB・CTL・ATLの活用のガイドラインや注意点に関する情報を整理した。