もっと速くなるためのヒントを国内外の本・雑誌・ブログ・論文などから紹介します。
31ページ中29ページ目カンチェラーラは世界最速のタイム・トライアル選手のひとりだが、なぜあれほど速く走れるのだろうか?これについてTRAINING4CYCLISTS.COMでは8つの理由をあげて説明しているが、これについて補足を交えながら紹介する。
伝統的なピリオダイゼーションの方法では、基礎期間には少しずつ練習強度を上げ練習時間を延ばしていく手法を取る。今回は、このシーズン初期の段階で、むりなく安全に練習量(時間や距離)を増やしていく目安を『SERIOUS CYCLING Second Edition』を参考に紹介する。
ペダリング方法やポジションの出し方には様々な流派がある。どれが正しいというよりは、体力レベル・スキル・体幹の強さ・柔軟性・目標とするレース・自分の好みなど、さまざまな要素を踏まえて自分にとって最適な(もっとも楽に・速く走れる)ものを見つけ出し習得していくのが現実的だろう。今回は新城幸也選手のペダリングやポジションに関する情報を紹介する。
bike training tips.com には多くの練習メニューが紹介されているが、その中でもっともきついインターバルが今回紹介する「30-30」インターバルだろう。このメニューは、史上最高のタイム・トライアル・スペシャリストのクリス・ボードマンが、トラック競技のパーシュートとアワー・レコードで世界記録を出す準備期間に行った練習だという。その意味では、効果は折り紙つきといえるかも知れないが、RST方式のZ7(コーガン方式のL6上限)の高強度のインターバルを繰り返す相当にきついメニューなので、実施する場合は相当な覚悟で臨みたい。
パフォーマンスを上げるのにいちばん大事なのは、「適切な時間・頻度・強度で練習し、食事から適切な栄養を摂り、よく眠ること(回復させること)」といわれている。しかし「少しでも回復を早めるため」「少しでも高強度のアタックに耐えられるようになるため」「普段の食事で栄養が足りていないのでそれを補うため」にサプリを使う場合もあるかも知れない。しかしサプリは通常安くはないので「本当に効果があるのか」「科学的に証明されているのか」ということが気になるのではないだろうか。今回は、サプリについて信頼できる情報を入手できるサイトを紹介する。
ロード・レースではFTPが高ければ集団から千切れることはなくなるだろうが、勝つには「短時間の高出力」「アタックを掛けるタイミング」「下りのコーナリングのテクニック」「集団内での位置取りのセンス」「スプリント能力」などさまざまなスキルや身体能力を身に着けている必要がある。最終的に「運」も絡んでくるが、意外に重要なのがロード・レース前の試走で「勝負に関わるポイント」をチェックしておくことだ。
冬の間は、有酸素運動の基礎である「持久力」を養成するためにLSDを含む「耐久走」に取り組む機会が多くなるだろう。この耐久走の質を上げるためのコツが bike training tips.com で紹介されている。
一流プロとの体組成比較シリーズ、今回は世界選手権個人タイムトライアルで2度2連覇を達成している現在世界最強のタイムトライアルのスペシャリストのひとり、ファビアン・カンチェラーラ(Fabian Cancellara)との体組成比較シートを紹介する。
パワー・トレーニング・強度を決定する基準になるFTPを、実際にテストをせずにかなりの精度で調べられる方法がある。それはフリーのパワー・データ分析ソフトのGoldenCheetahを使用してクリティカルパワー(CP)を算出する方法だ。この手法は『行け!おやじライダー』さんがブログでたびたび紹介されているもので、普段からかなり追い込んだ練習をしている場合、かんたんに高い精度でFTPを推定できるひじょうに優れた方法だ。今回はその手順の詳細を説明し、その実用性についてのスキバ博士*の見解を紹介する。
冬の間のトレーニング方法の定石は、LSDなどで距離を乗りこんで有酸素運動能力のベースを作ってから練習量・そして強度を上げて行く方法だが、LSDで効果を出すのに十分な練習時間を確保できない場合はどうすればよいだろうか。
人気メニュー「LTインターバル」などさまざまな効果的な練習メニューが紹介されているbike training tips.comでは、パワー・トレーニングのレベルの基準が『パワー・トレーニング・バイブル』で紹介されている「コーガン方式」でなく「RST方式(Ric Sterm Training zones)」と呼ばれるものが基準となっているケースが多い。今回は、この「RST方式」の概要と「コーガン方式」への読み替え方法を、bike training tips.comより紹介する。
これまで体重が増えたことで、パワーが増加した経験をした人は多いのではないだろうか。これは次のような理由によるもと考えられる。
パワー・トレーニングの第一歩になるのがFTPの測定だが、「20~60分TT」をするのは強い意志の力がいるのでややハードルが高いかも知れない。今回は、もっとかんたんにFTPの推定値を算出できる方法をbike training tips.comより紹介する。
平坦路では重力の影響が少ない一方で、高速になるほど空気抵抗が急激に増加するので、重さ対策よりも空気抵抗対策のほうがはるかに重要になる。もちろん平坦路でも他の条件が同じ場合、自転車の重量が重いほうがタイヤが変形し転がり抵抗が増すので走行速度は若干遅くなる。しかしその影響は、速度が上がれば上がるほど少なくなる。
BCAA(分枝鎖アミノ酸)は、長時間の運動中のパフォーマンスや疲労回復に効果があるといわれており多くのサプリが市販されている。実際に使用して「かなり効果があった」という話もよく聞く。しかし科学的には結論が出ておらず「絶対に効果がある」とは言い切れないのが現状だ。今回は、現段階でわかっているBCAA摂取の「プラス効果」「マイナス面」(潜在的なものも含む)と「摂取のガイドライン」を紹介する。
LT向上のための練習メニューには、さまざまなバリエーションがあるが、今回はTrainingPeaks社が販売している練習メニューの中から、LT向上のためのややきつめの練習メニューを紹介する(メニュー作成者は『パワー・トレーニング・バイブル』の著者ハンター・アレン氏)。
ロードレーサーであれば誰でも「自分のポテンシャルの限界まで鍛えたらどのレベルまで到達できるか?」が気になるのではないだろうか。今回は、『FTPのポテンシャル上限推定値計算シート』を紹介する。まず最初に「FTP(のパワー・ウェイト・レシオ)を上げる方法」を整理すると、大きく分けると以下の3種類のアプローチがあると考えられる。
ロード・バイクで走行中の空気抵抗の70%はライダーによるものと以前紹介した。それでは70%のうち体のどの部分が特に空気抵抗が大きいのだろうか?
冬は有酸素持久力・筋力・スピードスキルなどレースで必要となる基礎スキルをみっちり鍛えるのに最適な時期だが、高いトルクで回す能力を鍛えるためにSFRを練習に取り入れている人も多いだろう。SFRの方法としては、Blue
Wychの柿木さん推奨の「40rpmでなるべく重いギアを2分間踏むのを2分間×5本、週1回程度行う」というメニューが有名だが、今回はbike
training tips.comへの読者投稿から興味深い2種類のSFRの行い方とその効果を紹介する。
ロング・ライドの際はコンビニを使うことが多いかと思うが、自分でおにぎりなどの補給食を作って持参する場合もあるだろう。今回は、RadioShackやガーミンででスポーツ科学の責任者を務めつつコックとしてアームストロングを始めとするプロ・サイクリスト向けに料理をしていたという珍しい経歴を持つアレン・リム博士による、サイクリスト向けの補給食のレシピを紹介する。
年末年始は摂取カロリーが多くなりがちな時期なので、体重管理も重要になる。今回は、パワー・トレーニング・バイブル(PTB)の著者であるハンター・アレン氏が経営するPEAKS COACHING GROUPのコーチの一人ティム・クシック氏がおすすめする「脂肪燃焼促進のコツ」を紹介する。
これからパワー・トレーニングを行いたいと思っている人にとってまず最初の難関が機材選びでしょう。どのパワー・メーターの性能が良いのか?費用対効果はどうか?精度はどうか?使い勝手はどうか?パワー・メータの値段はまだまだかなり高いので、機能などを比較して財布と相談しながらひじょうに悩むところだと思います。
ロード・レースで速く走れるようになるには持久力の底上げが必要だが、自分のポテンシャの限界まで達するまでには少なくとも数年、普通は競技を始めてから10年程度はかかるといわれている。今回は「持久力が年単位で改善すること」の好例として、ランス・アームストロングの身体能力の推移を紹介する。
心拍数はパワーなどのように、ロード・レーサーであればもっとも気になる指標のひとつといえる。心拍数が「低い」場合はあまり問題にならないが、「高い」場合は「心臓や血管に何らかの異常があるのではないか」と心配になることもあるだろう。今回は『CYCLIST'S TRAINING BIBLE』の著者であるジョー・フリール氏の「心拍数が高いこと」に対する見解や、「トレーニング中に異常に心拍数が高い場合」の判断・対処方法について紹介する。
自転車の推進力を生み出すのは主にダウン・ストローク(踏み足)だ。今回は、大臀筋と大腿四頭筋を中心としてこの「踏み足」の筋力を高めるのに有効な筋トレ「ランジ」を紹介する。
少し意外な使い方と思えるかも知れませんが、パワー・メーターは「カロリー・コントロール」にも活用できます。
「ロード・レースでもっと速くなりたい!」と思った時、いちばん制約になるのは「練習時間の確保」かと思います。「学校の授業とのかねあい」「仕事が多忙」「お客さんの接待が多い」「通勤時間が長い」理由はさまざまですが、多くの人が「もっと練習できたらもっと強くなれるのに」と思っているのではないでしょうか。
期分け(ピリオダイゼーション)の手法を用いて練習計画を立てる時中心になるのは「メソサイクル」だが、他にも「マクロサイクル」「マイクロサイクル」というものもある。今回は、それぞれの概略を説明し「メソサイクル」の年間計画の具体例を紹介する。
パワー・トレーニングのトレーニング・ゾーンをFTPをベースに設定し(コーガン方式)、同時にLTHR(LT心拍数)を基準にした心拍数トレーニング・ゾーンを併用した場合、シーズンの間にほぼ必ずこのゾーンが一致しないという状況が起こる。この理由は、心臓・脚・機器の問題ではなく、以下のような理由によるものと考えられる。
一言でLSDと言っても、その効果は広範多岐にわたりまたトレーニング方法にもかなりのバリエーションがある。今回は『Time Effective Cycling Training』の著者で「短時間・高強度トレーニング」を推奨しているジェスファー・ボンド・メデュウス氏のLSDについての見解を紹介する。
自転車トレーニングをしている人のブログを見ると「メディオ」「ソリア」といった言葉がよく使われています。これはトレーニング強度のレベルをあらわすことばです。
ロード・レースで速く走れる実力をつけるには、通常は数年はかかるといわれている。その間、目標を立てコツコツと継続的・計画的に練習していく必要があるが、これを実行するのに有効な方法のひとつが「実際に目標を書きつけること」だ。目標を策定し練習計画に落とし込み(書き落とし)それを日々見直すと、「やる気」を持続しやすい。また当初の計画に対する進捗状況を把握し、シーズンが終わった時には当初計画に対してどうだったかを振り返ることもできるだろう。今回は年間練習計画の大枠を策定するのに役立つ書式を紹介する。<
LT向上に有効なトレーニングは「L4」「メディオ」が一般的だが、今回はbike training tips.comの著者やそのコーチ(オーストリア国立スポーツ研究所や英国サイクリング教会での指導経験あり)推奨の「秘密兵器」を紹介する(練習メニューの内容は「LTインターバル」)。この練習メニューはひじょうに効果が高く、同コーチによると「プロ選手の間でもひじょうに一般的」とのことだ。
高強度の練習の後の疲労回復に効果がある方法として、近年アメリカのトップ・アスリートの中で効果があると高い評価を得ているものに、NormaTec
MVPという四肢に圧力を加える機材がある。
ロード・レースに出場している選手であれば、経験的に気づいているかも知れないが、個人の最大心拍数はシーズン中にかなり変動する。
オフ・シーズンの過ごし方にはどさまざまな方法があるが、今回は、アメリカで『DaybyDay』というサイクリスト用のコーチング・サービスを行っているサイトのコーチであるベン・デイ氏のお奨めのオフ・シーズンのトレーニング例を紹介する。
冬の時期はLSDなどで持久力の基礎を高めることが最優先課題だが、人によっては(絶対的なパワー水準が低い場合などは)筋トレで筋力や筋ボリューム増強を図るのも有効になる。特に強い負荷をかける筋トレは、レース・シーズンが近づくと普段の練習に差しさわりが出る可能性があるので、なるべく早い時期に行った方がよいとされる。今回は所要38~50分の「ローラー用の筋トレメニュー」を紹介する。
自転車のトレーニングに関する情報を見ていると時々VO2max(ブイ・オーツ―・マックス、正式にはブイドット・オーツ―・マックス)という言葉が書かれています。この言葉もLT(乳酸閾値)と同じように、日常生活ではまず使わないのでピンとこないかと思います。VO2maxは日本語に訳すと「最大酸素摂取量」になります。このVO2maxは、じつは「LT」と同じようにロード・レーサーにとってとても重要な指標です。なにがそんなに重要なのでしょうか?
この時期でもまだロード・レースが開催されているが、寒い時期のレース前に注意が必要なのが、レース直前までなるべく体を温かい状態に保つことだろう。
ロード・レースのパフォーマンスには「練習時間をどれだけ確保できるか」が大きく影響するといわれている。短時間しか練習できなくてもロード・レースで上位に食い込みたいと思うのであれば、いかに練習効率を上げるかが重要になる。
疲労プロフィールとパワー・プロフィールは、自分の脚質を調べることができる便利なツールだ。これらを組み合わせて総合的に見れば自分の脚質をより深く分析し、より集中的に強化すべきトレーニング・ゾーンを明らかにすることができる。そのための改良版シートを作成した(以下リンク先のExcelファイルをご参照)。
山岳ステージとタイム・トライアルはステージ・レースにおいて大きなタイム差がつきやすく、ステージ全体の勝敗の分かれ目になることが多い。どちらも求められる運動能力は同じようなものではないかと思えるかも知れないが、トップ・クラスの選手の調査・研究結果では、両者には多くの相違点があることが示されている。
速くなろうと思うと、時にはきつい練習をしなければなりません。しかし意外かも知れませんが、きつい練習をしただけでは決して速くなりません。
持久力が基礎能力になるロード・レーサーにとって、これから冬の基礎期は1年でもっとも重要といえる。基礎期で「有酸素持久力」「筋力」「スピード・スキル」を十分に高めておけば、レースで必要な能力をその強固な基礎の上に積み上げることができる。冬の地道な練習が夏のレースの成績に大きく影響するわけであり「自転車選手は冬に作られる」という格言は今でもあてはまる。
■有酸素持久力を高める練習方法
ロード・レーサーにとって、いちばん大事な基礎能力は、有酸素持久力だ。これを高めるにはLSDやAeT(有酸素運動閾値・有酸素性作業閾値)*レベルでの運動が有効とされている。最適なAeTレベルの運動強度はFTPの55~75%で、レベルの高い選手であれば、65~75%程度の強度で練習した方が効果が大きい(心拍数の目安としてはLT心拍数の82~88%程度)。今回は、この有酸素持久力が十分なレベルに達したかどうかを確認する方法を紹介する。
オフ明けはプロを始めとするトップ選手はLSDからベースを作り直すことが多い。LSDの効果はひじょうに広範多岐にわたるが、その中でも特に重要なのが「心臓が1拍あたりに送り出す血液量(1回拍出量)」を増やす効果がある点だ。
1時間以上の練習やレースに出るのであれば、体の中に蓄えているエネルギー源だけでは足りなくなるので、補給食が必要になります。乗り始めたばかりの頃であればとても信じられないかも知れませんが、補給食は少し練習すれば走りながら食べられるようになります。
炭酸水素ナトリウム(重曹)は、乳酸系のエネルギー供給回路を使って「短時間で高いパワーを出す場合の持久力を高める効果がひじょうに高い」ことが多くの研究で示されている。
ヨハン・ムセウは「フランドルのライオン」と呼ばれた1990年代から2000年代前半に活躍した当時最強のロード・レーサーの一人だ。彼は、何度も選手生命に関わるような深刻な怪我を負ったものの、そのたびに「段階的なトレーニング方法」「練習計画に対する信念」「練習時の集中力」によって見事に復活を果たし大活躍した。
テンポ走は、FTP比76~90%のレベルの多くのロード・レーサーにとっての主要練習ゾーンだろう。テンポ走は練習効果が高く、特に「限られた時間のなかで筋持久力を高めるのに有効」といわれている。今回は、ケイデンスに変化をつけた1時間強~1時間半弱程度の「ローラー用のテンポ走の練習メニュー」を紹介する。
ロード・レーサに筋トレが必要かは議論が多い話題だが、数ある筋トレのなかでも「自転車の推進力を生み出す筋肉の発達を促すのに最も効果的」といわれているのが、バーベル・スクワットだ。