油分に注意が必要なわけ
ロードのプロ選手は体脂肪がつくのを嫌って、油分の多い天麩羅や揚げ物などは衣を取って食べることが多い。なぜそれほどまでに、油分に注意をする必要があるのだろうか。
油分に注意が必要なわけ
■脂質が体脂肪に合成される場合は、ほとんどロスが生じない
本来、摂取カロリーが消費カロリーと等しいか少なければ、体脂肪が増えることはないので、そこまで気をつかう必要はないと思われる。しかし、問題は摂取カロリーが消費カロリーをオーバーした場合だ。オーバーしたカロリーは、主として体脂肪に合成されて蓄積されることになるが、脂質はその際にロスがほぼ生じない。油は直接(体)脂肪になると言う表現は大げさではない。
■炭水化物やタンパク質では3割程度ロスが生じる
脂肪以外の3大栄養素である、炭水化物やタンパク質の場合は、脂肪を合成するエネルギーが必要になり、3割程度ロスが生じる。そこで同じだけのカロリーを摂取して消費カロリーを超過してしまった場合でも、和菓子(低脂肪・高炭水化物)を食べすぎた場合とラーメンのスープの背脂を飲み干した場合(高脂肪・低炭水化物)とでは、増加する体脂肪の量が変わってくる。
■油の摂取を最低限に抑えることが重要
ダイエットの時いちばん大事なのは「摂取カロリーを消費カロリーより少なくすること」だが、「油の摂取を最低限に抑えること」もかなり重要といえるだろう。
参考文献
- 石井直方/谷本道哉 共著・『体脂肪が落ちるトレーニング』・P158・高橋書店