理想的な体脂肪率か簡単にチェックする方法
ロードレースの本場ヨーロッパのプロ選手のの体脂肪率はひじょうに低い。特にツール・ド・フランスに出場する選手の場合は4~6%まで落とすといわれている。ここまで体脂肪が低くなると、足をみるとはっきりと静脈や筋肉が見える。これはアマチュアのトップも同じだ。
体脂肪を落とす目的
■上りでの足かせを少なくする
上りでは重力との戦いになるので、同じパワーが出せるのであれば少しでも体重が軽いほうが有利になる。その意味で、上りで足かせとなる脂肪の重量はなるべく少ないほうが、パフォーマンスには好ましいといえる。
■オーバーヒートを避ける
ロードレースで走行中、消費するエネルギーの3/4~4/5(75~80%)は推進力に変換されず、熱として発散される(例:250Wで巡航している時、750~1,000W分は熱として放熱されている)。脂肪は断熱効果が高いことから、皮下脂肪が厚いと温度調整がうまくいかない。温度調整がうまくいかないとオーバーヒートを起こし危険であると同時に、水の消費量も多くなるので補給用のボトルも余分に必要になり重量的不利さが増すことにもなりかねない。
体脂肪率が理想的なレベルかを簡単にチェックする方法
■手の甲の皮膚と他の部分の皮膚の厚さを較べる
こういった意味からも体脂肪率は、ロードレーサーにとって気になる値だが、理想的なレベルかどうかを簡単にチェックする方法がある。それは、手の甲の皮膚をつまみ、その厚さを脚や顔など体の他の部分の皮膚をつまんだ時の厚さと比べるというものだ。手の甲の皮膚には脂肪はないので、その厚さと同じであれば、体脂肪率は理想的なパーセンテージにあるといえる。
ただし、これは成人男性向けの手法であり、ジュニアや女性にはあてはまらない(これよりも体脂肪が高いのが適正)。
参照URL
- InterMax 今中大介さん・『ツール・ド・フランスとは』
http://www.intermax.co.jp/about-ture.html
参考文献
- E・ボリセヴィチ著・『勝つための自転車レーステクニック』・P18~19・並木書房