筋肉は脂肪に変わらない
かつてのスポーツ選手が「筋肉が脂肪に変わってしまって」ということがよくある。しかし実際には、筋肉細胞が脂肪細胞に置き換わるということはない。それでは、実際にはどうして「筋肉が脂肪に変わった」ように見えるのだろうか。
運動不足やカロリー余剰摂取の影響
運動不足になると筋肉繊維が細くなり筋肉量が減っていく。またカロリーを摂り過ぎた状態が継続すると、余剰カロリー分が脂肪細胞の中に蓄積されていく。「筋肉が脂肪に変わった」というのは、このふたつが同時に起こった状態と考えられる。この場合、見た目は変わらなくても、体脂肪率がかなり上昇している可能性が高い。
体脂肪率の計測方法
パワー・ウェイト・レシオがレース成績に影響するロード・レーサーであれば、体脂肪率は日々チェックしておいた方がよいだろう。
■市販の体組成計・「アスリート・モード」搭載モデル
ただし、市販の体組成計は、誤差がかなり大きく1日の中でも大きく変動する場合も少なくないので「あくまで目安」として考えるのが現実的といえる。特にかなり鍛えている選手で体脂肪率がかなり低い場合は、「アスリート・モード」搭載モデルでなければ「誤差がありすぎて全く参考にならない」場合があるので注意が必要だ。
■皮下脂肪測定器
比較的安い価格で体脂肪率を測定するには、皮下脂肪測定器を使って皮下脂肪厚を計り、以下のサイトに計測値を入力する方法がある。
ke!+san→リンク
■InBody
また家庭用の製品は市販されていないようだが、BIOSPACE社のInBodyは、かなりの高精度で体組成を詳細に調べられるとの情報もある(某健康相談指導員談)。
InBody→リンク
参考文献
- 横浜市スポーツ医科学センター編・『図解スポーツトレーニングの基礎理論』・P178・西東社