ネック・チェック(風邪をひいた時に練習してもよいかの判断方法)

【速くなるためのヒント一覧】2012年3月12日 18:27

寒暖の差の激しい季節の変わり目や練習強度を高くする時期などには風邪を引きやすくなるが、いざ風邪をひいてしまった場合「練習をしてもよいか、それとも止めておくべきか」の判断に迷うかも知れない。今回は、アメリカのホール州立大学で運動競技のトレーニングプログラム担当主任を務めるトーマス・ワイドナー氏が提唱し、アメリカで広く普及している「ネック・チェック」という判断方法を紹介する。


ネックチェック

この方法は、風邪の症状が「首から上か」それとも「下か」で判断する方法だ。

■症状が首から上の場合:練習してOK

くしゃみ・鼻水・のどの痛みなど、症状が「首から上」の場合は練習してもよいと判断できる。ただし強度はゾーン2(FTPの75%以下)にとどめ、練習時間も短くする。また練習開始後、数分もしないうちに「これはよくない」と感じた場合は、練習を直ちに中止して帰宅すること。

■症状が首から下の場合:練習は控える

咳・悪寒・吐き気・筋肉痛・発熱など、「首から下」に症状が出ている場合は、練習すること自体を控える。この場合は、おそらく急性・ウィルス性の風邪に感染した可能性が高い。このような症状が出ている時にきつい練習をすると、病状が悪化し最悪の場合死に至るケースもあり得る。

 

参考文献

  • ジョー・フリール著・児島修訳・『サイクリスト・トレーニング・バイブル』・P392~393・OVERLANDER株式会社
  • アレックス・ハッチンソン著, 児島修訳・『良いトレーニング、無駄なトレーニング』・P218~220・草思社