「脇腹の痛み」の予防法と対処法

【レース対策情報・レース戦術】【速くなるためのヒント一覧】2012年7月12日 07:00

走行中に脇腹が痛くなったことがないだろうか。脇腹痛は初心者の頃に起こりやすいが、鍛えている選手でもまれに襲われることがある。脇腹痛は、従来「筋肉への血流量増加に伴う胃腸の血流不足が胃腸を痙攣させその振動が周囲の神経を刺激する」「横隔膜の痙攣(特に運動不足の人)」「脾臓の急激な収縮」などが原因ではないかといわれてきた。しかしNHKの行ったMRIを使った実験で「大腸の蠕動運動が小さくなる一方で、大腸内のガスが走る振動によって大腸の上部に上昇し、大腸の左右の曲がり角にたまり周囲の神経を刺激する」ことが明らかになり、これが主要な原因ではないかと有力視されている。今回は、この新説をもとにした「脇腹の痛み」の予防法と対処法を紹介する。

 

脇腹の痛みの予防法

■運動前には繊維質の食べ物を控える

ガスが原因の脇腹痛を予防するには、レースや練習の前にはガスが発生しやすい繊維質の食べ物は控え、消化が良くカロリーの高いものを食べることが有効だ。

■体幹の筋肉を鍛える

また体幹の筋肉(特に腹筋)が鍛えられてくると腸の揺れが少なくなるので予防につながる。

■定期的に脇腹を押さえてガスを分散させる

走行中ににお腹にガスがたまっている感覚があるのであれば、定期的に脇腹を押さえてガスを分散させるようにすると脇腹痛の発生予防に効果があると考えられる。

 

脇腹痛への対処法

では実際に痛みが出た場合は、どのように対処すればよいのだろうか。

■運動を中断する

いちばん確実なのは運動を中断することだ。これにより大腸が再び蠕動運動を始め、ガスが分散して痛みがなくなる。

■痛くない側に向けて体を横に反らす

運動をしながら痛みを解消する方法としては、「痛くなった側の手を上げ、痛くない側に向けて少し体をそらす」というものがある。この動作によりガスの塊が分散するので、痛みが解消するのだと考えられる。ただしロードバイクで走行中にこの姿勢を取るとバランスを崩しかねないので、自身と周囲に危険が及ばないように十分注意して行ったほうがよいだろう。

 

参照番組

  • NHKテレビ・『解体新ショー』・2008年7月11日(金)23:00放送

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