ヒルクライム(上りでのタイムトライアル)が苦手な場合のリミッター ~主観的な分析でのリミッターの見つけ方~【BBC】
ヒルクライム(上りでのタイムトライアル)でも、筋持久力、パワー・ウェイト・レシオ、ペース配分、長時間のきつい走行に耐える精神力が重要です。
自転車の重量(特にホイール)も影響することがあります。私は、「ホイールにかける金額に上限はつけられない」という考えに賛成です。ホイールは、自転車にとって最も重要なパーツです。ホイール次第で、自転車を速く前に進められるかどうかが大きく変わります。上りでは、回転部重量(リム重量)が大きな意味を持ちます。勾配がきつくなるほど、空力よりも重量の方が重要になります。もし予算に制限がないのであれば、あらゆる状況に対応できるよう、高価でも最高の運動性能を誇るホイールを購入することをおすすめします。
※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■
著者紹介
トーマス・チャップル
ウルトラフィット・コーチング・アソシエイト。USAサイクリングおよびUSAトライアスロンで、公認コーチとしてエリートレベルの選手のコーチを行っている。1997年に専業のコーチとなって以来、指導してきた選手は、全米および世界のレースで優秀な成績を収めてきた。チャップルの指導した選手は、ハワイのアイアンマン世界選手権のエイジ別入賞やアマチュア部門での優勝、全米プロ/エリート・クリテリウム選手権の上位入賞、NORBA全米シリーズの年代別部門、24時間単独マウンテンバイク・レースの優勝などの栄光に輝いている。
トレーニングやサイクリング関連の定期刊行物、ウェブサイトに定期的に記事を寄稿。そのコーチングスタイルは、短期・長期の目標への到達を目指すトレーニングプロセスにフォーカスしながら、バランスと一貫性を重視していくというものである。選手時代は、全米レベルのダウンヒルのマウンテンバイク・レースや、地元のロードおよびトラック競技の選手として活躍した。詳細は、ウェブサイト(www.coachthomas.com)を参照。
訳者紹介
児島 修
1970年生。立命館大学文学部卒(心理学専攻)。スポーツ、ビジネス、ITなどの分野で活躍中。訳書に『サイクリスト・トレーニング・バイブル』(OVERLANDER株式会社)、『シークレット・レース』(小学館文庫)、『マーク・カヴェンディッシュ』(未知谷)などがある。