疲労回復に必要な時間の目安
体力を向上させるには、まずは練習するのが第一だが、その量や時間に応じて適切な回復期間(含むアクティブ・リカバリー)を置くことも大切になる。「休んでいる間」にこそ超回復が起こり体力が向上するので、「練習と回復期間は1セット」と考えるべきといえるだろう。疲労回復のスピードは、個人差(年齢や疲労回復力)が大きいので画一的には判断できないが、以下の目安が参考になる。
疲労回復に必要な時間の目安
■運動強度・時間に対する回復に必要時間の目安
運動内容 | 回復に必要な時間 |
6時間以内の有酸素運動 | 8時間 |
30~60分のテンポトレーニング | 8~10時間 |
75~120分のテンポトレーニング | 24~36時間 |
15~45分の乳酸閾値トレーニング | 24時間 |
60~90分の乳酸閾値トレーニング | 24~36時間 |
10~30分の超乳酸閾値トレーニング | 24~36時間 |
45分以上の超乳酸閾値トレーニング | 36~48時間 |
TSS*が算出できる場合は、以下が疲労回復の目安となる。
■TSSに対する疲労回復に必要な時間の目安
TSS | 回復に必要な時間 |
150未満 | 翌日には疲労が回復 |
150~300 | 翌日には疲労が残るが2日後には回復 |
300~450 | 2日後でも疲労が残る可能性あり |
450超 | 2~3日間は疲労が残る |
*TSS(Training Stress Score)はトレーニングの量と質を勘案して、体にどれくらい負荷がかかったかを数値化したもの。FTPで1時間TTをした時のTSSが100。FTPで20分維持のメニューを行った場合は、TSSは33になる(100÷60分×20分≒33)。
参考文献
- ランス・アームストロング, クリス・カーマイケル共著・本庄俊和訳・『ミラクルトレーニング 7週間完璧プログラム』・P116・未知谷
- ハンター・アレン アンドリュー・コーガン博士共著・『パワー トレーニング バイブル』・P170・OVERLANDER株式会社