回復促進用のセルフ・マッサージの手順

【疲労・回復・睡眠】2012年9月28日 07:00

トレーニング後の疲労回復促進手段のひとつに「セルフ・マッサージ」がある。その手順はさまざまだが、今回は『勝つための自転車レーステクニック』などを参考に、グレッグ・レモンらを育てた名伯楽であるE・ボリセヴィチ氏おすすめのセルフ・マッサージの手順を紹介する。

 

回復促進用のセルフ・マッサージの手順

■マッサージと脚を上げる方法の組み合わせ

この手順の特徴は、セルフ・マッサージと脚を上げる方法を組み合わせている点にある。違った手法を組み合わせることで、脚から心臓への血流を促進する効果を狙ったものといえる。

■行い方

  1. 練習後、まずシャワーを浴びる。
  2. 壁に向かって足を向けて横たわり、足を約45度程度の角度で上げ、壁に立てかける。そのまま5分間休む。
  3. 起き上がり、片足ずつ足首→ふくらはぎ→膝→太もも(大腿四頭筋)→ハムストリング→お尻の順にもみほぐす。
  4. しこりのある部分や痛みがある部分は、再度念入りにもみほぐす。
  5. マッサージ終了後、再び脚を上げて壁に立てかけ、数分間休む。リラックスさせ、必要に応じて太ももを軽くマッサージする。
  6. 最後に腕・方・首辺りをマッサージして終了する。

■注意点

  • マッサージは、必ず心臓から遠い部位から心臓に向けて行う。これによって心臓へ戻る血流が促進されると考えられる。
  • 筋肉にしこりがある場合は、血流障害などによってスタミナを低下させる原因となる「トリガー・ポイント(筋硬結)」の場合があるので、集中的に刺激を入れて柔らかくなるようもみほぐす(重症の場合は鍼治療を受けるのも一案)。
  • 腰はセルフ・マッサージがしにくい場所なので、協力してくれる人がいるようであれば、お願いしてマッサージをしてもらったほうがよいだろう。

 

参考文献

  • E・ボリセヴィチ著・『勝つための自転車レーステクニック』・P259~260・並木書房
  • 山口典孝・「筋持久力と全身持久力」・『コーチング・クリニック2012年3月号』P14・ベースボール・マガジン社