インターバル・トレーニングをスキップするかどうかの判断方法
インターバル・トレーニングは体力向上に有効な練習方法の代表ともいえるが、疲労がたまって意欲がわかない場合もあるかも知れない。今回は、『The Time-Crunched Cyclist』を参考に、インターバル・トレーニングをスキップするかどうかの判断方法を紹介する。
インターバル・トレーニングをスキップするかどうかの判断方法
■インターバル・トレーニングでは強度維持が重要
インターバル・トレーニングを効果的なものにするための重要ポイントのひとつは、「強化したい能力を刺激するのに必要な強度を維持すること」といわれている。
逆に強度が維持できない場合は、効果的な練習にはならない可能性が高いので、もう少し体を回復させフレッシュな状態に戻してから取り組んだほうがよいだろう。
悩ましいのは「疲労がたまっているもののできるかも知れない」という状態だ。そのような場合は以下のショート・メニューに取り組んで判断するのも一案だ。
■行い方
- 5~10分間、中程度の強度でウォーミング・アップを行う。
- 1分間、高回転ペダリングを行う。
- 1分間、楽に流す。
- 再度1分間、高回転ペダリングを行う。
- 1分間、楽に流す。
- 1分間、ステディー・ステート・インターバル(SS)*かパワー・インターバル(PI)**を行う。
*『The Time-Crunched Cyclist』の練習メニューのひとつ。8分間の全力走のパワーの最高値を基準として、その86~90%が目安。
**同基準の101%が目安。
■判断方法など
- SSかPIの途中で急激にパワーが低下した場合や、通常の1分走のパワーと比べて極端に低い場合は、疲労がかなり蓄積している可能性が高い。このような場合は、高強度のインターバル・トレーニングは見送り、中程度の強度で耐久走を行う。
- SSかPIの最後まで一定のペースを維持できた場合は疲労度的には問題ないと考えられるので、続いてインターバル・トレーニングを開始する(「単純に外に走りたいだけでインターバルに取り組む気が進まない」といったモチベーションの問題であれば、この短時間のメニューに取り組むことで、やる気に点火できるだろう)。
参考文献
- Chris Carmichael, Jim Rutberg共著・『The Time-Crunched Cyclist 2ND EDITION』・ P111~P113・Velopress