スピードをつけることは持久力をつけるより難しい

【FTP・LT・VO2max】2011年9月25日 18:39

赤筋繊維(遅筋)と白筋繊維(速筋)の基本的な割合は遺伝で決まっていて、トレーニングを積んでもその割合が変わることはないことが知られている。

 

スピードをつけることは持久力をつけるより難しい

■赤筋の割合が多い場合スピードを高めることは難しい

生まれつき赤筋の割合が顕著に高い人が筋力やスピードを高めようと努力しても生まれつき白筋の割合が高い人と同じように筋力やスピードを高めることは難しい。

■白筋繊維は鍛えれば持久力を向上させることができる

しかし持久力トレーニングをすれば、白筋繊維をピンク筋繊維に変え、持久力を向上させることはできる。

■持久力は誰でもある程度の伸ばせる

つまりスピードをつけることは持久力をつけるより遺伝的要素が大きく(素質がない人にとって)難しいが、持久力には遺伝的要素の制限が少ないので、誰でもトレーニングを積めばある程度伸ばせるということだ。
(ただし白筋繊維がピンク筋繊維に変わるとスピードを発揮する能力が低下してしまうので、その点は要注意)

 

脚質(素質)を踏まえた効率的な練習

こういったことを踏まえると、パワープロフィールを作成するなどして自分の脚質(素質)を調べ「今後スプリンターとしての能力をさらに磨くべきなのか」それとも「徹底的にFTPを上げることに専念してクライマーとしての能力を高めるべきなのか」といったことを見極めたうえで、それに応じた練習することで練習効率を上げられるかも知れない。

 

参考文献

  • 長谷川裕著・『スポーツ動作と身体のしくみ』・P50~51・ナツメ社