レースで勝つ選手はかなりの時間FTPでパワーを出すがFTP以上のパワーで長時間は走らない
『パワー・トレーニング・バイブル』では、レースで優勝する選手のパワー分布図の特徴として、「レース中のかなりの時間FTPレベルでパワーを出す一方で、FTPを超えたレベルのパワーを長時間出すことはない」という点が指摘されている。
筋グリコーゲンを温存することが重要
■FTP超では筋グリコーゲンが使われる
これは、FTPを超えたレベルで長時間パワーを出してしまうと筋グリコーゲンが枯渇してしまい、勝負どころに足を残せなくなってしまうからだと考えられる。
■パワーの変動やFTP超で踏む時間を短時間に抑えて筋グリコーゲンを節約する
だからこそ理想的には、ペーシングを強く意識してパワーの変動を抑え(例:上りでは無理して踏まず、下りでは寧ろ意識的に強く踏む…パワーの変動幅が少ない方が筋グリコーゲンの消費は少なくなる)、仮にFTP超を出さないといけなくなったとしてもなるべく短時間で抑え(例:FTPまで一旦落として少しでも回復させてまたFTP超に戻す)ように調整することが大切になる。
■FTPを上下するインターバルも有効
ただし、FTPとFTP超を行き来しながらある程度の時間を維持できるようになるには、普段からそのような内容のインターバルに取り組んでおく必要があるだろう。
参考文献
- ハンター・アレン アンドリュー・コーガン博士・『パワー トレーニング バイブル』・P136-137(仮)・OVERLANDER株式会社