無酸素トレーニングをする前に有酸素能力を十分に高めておかなければならない
無酸素トレーニング(持続時間2分以内のインターバル<ソリア>やスプリント練)は、心身に大きな負担がかかり、やり方を間違えると意味がないばかりか危険な場合もある。
無酸素トレーニングの取り組み方
■有酸素能力を高めてから無酸素トレーニングに取り組む
無酸素トレーニングを行うにあたっての最大の注意点は、無酸素トレーニングをする前にしっかりとした有酸素トレーニングで有酸素能力を高め、その有酸素能力に見合った無酸素能力を身に着けるようにすることだといわれている。無酸素トレーニングは心身に大きな負担がかかるが、有酸素能力が十分に高まっていれば、生理的・心理的な悪影響*を最小限に抑えられ、トレーニング効果も大きくなる。
*悪影響の例:疲労回復が遅くなる・血小板が減少し抵抗力が衰え怪我や病気をしやすくなる・眠りが浅くなる・イライラする・やる気がなくなる
■無酸素トレーニングの時は高強度でしっかり追い込む
一度、無酸素トレーニングをはじめたら、高強度でしっかり追い込む必要がある。この追い込む強度が不足していると、折角練習しても無酸素運動の能力は高まらないので、足が元気な時に行うことが大切になる。その意味では、疲労が蓄積してパワーが出ない日には、無理して無酸素トレーニングはしないほうがよいだろう。
■無酸素トレーニングをシーズン中ずっと続けるのは生理的に不可能
また無酸素トレーニングを行い一度体調をピークにもっていった後も、そのまま無酸素トレーニングを続けると上記のような悪影響が出てくるリスクがある。無酸素トレーニングにシーズン中ずっと取り組み続けるのは、生理的に不可能といわれているので、その点は注意が必要だろう。
参考文献
- アーサー・リディアード著・『リディアードのランニング・バイブル』・P8-9, P65・大修館書店