筋トレの目的別「負荷強度」「回数」の目安
自転車でのトレーニング以外に「筋トレ」に取り組むかどうかについては様々な意見があるが、各自の好みや「補強すべき重点ポイント」次第で練習計画に組み込むのも一案だろう。しかし「筋トレ」と一言でいっても、「筋肉を増やさずに筋力の向上だけを狙うか」「筋肉量を増やし筋力増強を狙うか」「筋持久力の向上を狙うか」といった練習目的によって、かけるべき負荷強度や回数がかなり違ってくる。今回は『トレーニングをする前に読む本』を参考に「筋トレの負荷強度・RM・トレーニング効果」の一覧表を紹介する。
「筋トレの負荷強度・RM・トレーニング効果」の一覧表
■数多くの実験や経験で実証されている信頼できる目安
この表は1987年に発表された負荷強度とトレーニング効果示す指標にもとづいている。その数値の妥当性は多くの実験や経験からもおおむね実証されており*、現在でも多くのスポーツのトレーニング現場で広く活用されている。その意味では、ある程度信頼できる目安として活用できるだろう。
*ただし生理学的な根拠は十分に解明されていない
活用事例
■体重を増やさずに筋力アップしたい場合
例えば、クライマーとしての能力を高めたいので「筋肥大させずに(体重を増やさずに)筋力アップ」を目指したいのであれば、「1~4RM(1~4回しかできないような負荷)で筋トレすればよい」とわかる。これは1RM(最大拳上負荷)の90~100%に相当する。
■筋肉量を増やしたい場合
別の例を挙げると、平地での絶対的な出力を上げたいので「体重が増えてもよいので筋肉量を増やしたい」場合は、「5~18RM(5~18回しか反復できない負荷)で筋トレすればよい」とわかる。これは1RM(最大拳上負荷)の87~67%が目安となる。
参考文献
- 石井直方著・『トレーニングをする前に読む本』・P171~172・講談社+α文庫