冬の高回転ペダリング練がレースで重いギアを高速で回す能力の養成につながる
高回転トレーニングは様々な効用があるといわれている。
高回転トレーニングの効果
■スムーズで効率的なペダリングが身に付く
よく知られているのは「スムーズで効率的なペダリングが身に付く」というものだ。ペダリングがスムーズにできなければおしりがサドルの上ではねてしまい高回転ペダリングを長時間維持できない。逆に高回転ペダリングができるようになれば、ペダリングスキルが上達したといえる。
■レース中に高回転を長時間維持が必要な局面で役立つ
また高回転ペダリンは普段から慣れておかなければ、いざレース中に高回転を長時間維持しなければならなくなった時、あっという間にバテてしまうことになる。
■スプリントへの効果
またスプリントのように最高速をいかに伸ばすかが重要な時でも、ケイデンの上限が足かせとなりゴール前で伸びず鼻の差で負ける…といったことも起こり得る。
スプリントの場合について言えば、筋力が素晴らしく強い場合は理屈上「そこからさらにギアを落としトルクを上げること」で加速することは可能だ。しかし変速してから実際に加速し始めるまで僅かとはいえタイムラグがあることを考えるとスプリントの最終局面では現実的ではないだろう。またアウター・ローでギアを回し切っていた場合は対処ができない。
■日常的にウォーミングアップに取り入れる・冬から始め徐々にギアを重くしていく
高回転ペダリングは、日常的にウォーミングアップで取り入れるのがベストだが、シーズン全体で見ると、冬の間から始めておくとなおよい。冬はまだ体ができていないので、低トルク-高ケイデンスから始め、体力の向上に合わせて少しずつギアを重くしていく。そうすればレースシーズンまでに自然と重いギアも高速で回せるようになる。
参考文献
- ショーン・ケリー監修・『ザ ロードバイク レーシング』・P86・㈱スタジオ タック クリエイティブ