エアロダイナミクスに優れたライディング・ポジション(ダウンヒル・ポジション)

【ペダリング・ポジション・スキル】【レース対策情報・レース戦術】【空力・エアロダイナミクス・TT・下り】2012年3月21日 18:34

ロード・レースでは、コース・レイアウトによっては見通しのよいかなり長い下りが組み込まれている場合もある。このような区間をより速く下るのに重要になるのがエアロダイナミクス(空気力学的)に優れたライディング・ポジション(ダウンヒル・ポジション)だ。


ダウンヒル・ポジション

■下ハンドルをもち顎をハンドルに近づける

トップ・プロは、ツール・ド・フランスの長い下り区間などでしばしば以下のYouTube動画のように、下ハンドルを持ち顎を限りなくハンドル(もしくはステム)に近づけるような極端な前傾姿勢(ダウンヒル・ポジション)を取ることがある。こうした空気抵抗に優れたポジションを取ることで、最高時速は時に100㎞/時にも達することがある(以下動画)。

■スキルが低く経験が浅い内は真似しないほうが無難

場合によってはさらに空気抵抗を少なくするために手をハンドルバーの根元に置く選手もいるが、これは手からブレーキが遠くなり、バイクのコントロールが難しくなるので危険度が高くなる。ある意味、トップ・プロのように長年の経験と高いスキルがあり、先導車付で一般車両の通行が規制されているからこそ取れるポジションともいえる。まだスキルが低く経験が浅いうちは、安易に真似をしないほうがよいだろう。

しかし、ある程度バイクのハンドリング・スキルが身についている選手であれば、道路前方の見通しがよくよく安全に走行できる下り坂で十分に安全に気を付けて、まずは下ハンポジションから練習するのも一案だ。

■その他気を付けた方がよい点

このダウンヒル・ポジションを取る時にその他気を付けた方がよい点としては、以下のようなものがある。

  • 肘をなるべく内側にしまいこむ

  • ペダルを水平にする

  • 膝を内股気味にする

  • 顔を上げ前方の視界を確保する

 

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参考文献

  • ショーン・ケリー監修・『ザ ロードバイク レーシング』・P32, 33・株式会社スタジオ タック クリエイティブ