トレーニングの特異性とレース

【レース対策情報・レース戦術】2011年9月15日 18:01

トレーニング効果には特異性があり、与えられた刺激に反応して体の適合が起こる(トレーニング効果が現れる)。つまり、トレーニングの強度や反復回数によってトレーニング効果は違ってくる。

トレーニングの特異性とレース

■トレーニングでできないことはレースでもできない

レースで筋肉がどう動くかは、ひとえにトレーニングでどう動かしていたかによるので、トレーニングで出したことのない高いパワーを長時間レースで出してしまうと、足が終わってしまうリスクが高いといえる。ピーキングの巧拙も当然関係するが、「トレーニングでできないことはレースでもできない」というのが普通だろう。

■目標レースに近い強度や距離で鍛えるがベスト

レース対策としてベストなのが、目標とするレースに近い強度や距離のレースに出場することだろう。もし似たようなレースがない場合でも、レースのパワー・データがあれば、レースで必要となる強度や持続時間を調べ、その内容に近い練習メニューを組めば、効果的なレース対策ができるだろう。

■水泳とランの実験で確かめられたVO2maxの「特異性」

この特異性の原則は実験でも確かめられており、水泳でVO2maxを鍛えて水泳時のVO2maxが著しく増大したとしても、トレッドミル(ランニングマシン)でのVO2maxは殆ど変化しないという。

 

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参考文献

  • 杉晴夫[編著]・『やさしい運動生理学』・P76・南江堂