ビジュのオートミール(ロード・レーサー用の朝食レシピ)
日本人にはどちらかというとなじみが薄いオートミールだが、栄養豊富なうえに軽く煮るだけでお粥状になり手軽に食べられる優れた食材だ*。味は淡泊なので、甘い味付けでも和風でも中華でもいかようにもアレンジできる。プロ・サイクリストのレース前の朝食の定番は米かパスタだが、レディオ・シャックは2011年のツアー・オブ・カリフォルニアでオートミールを朝食として使い、クリス・ホーナーが見事総合優勝した。その意味でオートミールはロード・レーサの朝食として十分使えるといえるだろう。アームストロングのコーチを長く務めたクリス・カーマイケル氏も練習前の食事としてオートミールをすすめている。今回は『THE FEED ZONE COOKBOOK』より、ランス・アームストロングらトップ・サイクリストらの食事を作ってきた経験をもつビジュ氏による「ロード・レーサー向け朝食用オート・ミールのレシピ」を紹介する。
*オートミールは燕麦の胚芽部分も含む全粒穀物であり、精白したものよりビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富な点が特徴。近年、健康食品として注目されている。
ビジュのオートミール
■材料
- 水:1カップ
- 塩:少々
- オートミール:1カップ (昔ながらのローラーで押しつぶしたタイプ)
- 牛乳:1~2カップ (好みのとろみになるよう適宜調整する・豆乳でもよい)
- 三温糖:大匙1杯
- シロップ:大匙1杯
- バナナ:1本(刻む)
- レーズン:1/4カップ
- ナッツを炒ったもの:適宜
■1食あたりの熱量・栄養
- 熱量:490kcal
- 脂肪:6g
- ナトリウム:181mg
- 炭水化物:102g
- 食物繊維:10g
- タンパク質:9g
■作り方
- 中底のソースパン(片手鍋)に水と塩を入れてぐつぐつなるまで温度を上げる。
- オートミールを加え5分間よくかきまぜながら煮る。
- 牛乳と三温糖を加え混ぜ合わせたものを再びぐつぐつ煮る。
- シロップとバナナとレーズンを加え好みのとろみになるまでかき混ぜながら煮る。
- 好みのとろみになったら火を止め10~15分程度置く。(時間がなければ待つ必要はない)
- 最後にシナモンの粉を少し散らしミルクをかける。(好みに合わせてナッツを炒ったものをトッピングする)
オートミールの写真(Google画像検索)→リンク
■注意点:食物繊維を多く含む
注意点としては、オートミールは食物繊維を多く含む点だ。これ自体は健康にとってよいことではあるものの、レース前の朝食として考えると「レース前には極力繊維質の食事は摂らない方がよい」との意見もある。
レディオ・シャックのようなトップ・プロ・チームが使用しても問題なかったことから、それほど過度に消化器に負担がかからないレベルだと思われるが、個人差もかなりあると思われるので、レース前に十分に試したうえで使うか、ここいちばんの重要なレースの朝食には避けるのも一案だろう。
参考URL
参考文献
- BIJU THOMAS&ALLEN LIM共著・『THE FEED ZONE』・P34~35・velopress
- Chris Carmichael AND Jim Rutberg共著・『The Time-Crunched Cyclist』・P96・Velopress