運動後のカフェイン摂取の「回復」への効果
カフェインは、レース前に摂取することで疲労感を減少させやる気を高める効果があるといったことは比較的よく知られている。しかしレースや練習後に摂取した場合の効果は、あまり知られていないかも知れない。
運動後のカフェイン摂取の「回復」への効果
■「筋グリコーゲンの再合成速度を速める」「筋肉痛を軽減する」といった効果が期待できる
ハードな練習やレースのあとは、体内のグリコーゲンを相当消耗してしまっているので、これをいかに速く回復させるかが「翌日以降の練習の質」に大きく影響すると考えられる。練習後に筋グリコーゲンの回復速度を速める方法としていちばん重要なのは、運動終了後30分以内に糖質やタンパク質中心の食事を摂ることだ。運動後30分以内に食事をした場合と、2時間後に食事をした場合では筋グリコーゲンの再合成速度に約3倍の差が出るとの研究結果がある。これに加えてカフェインを摂取することで、筋グリコーゲンの再合成速度をさらに速めることができるといわれている。さらに「運動後のカフェイン摂取には筋肉痛を軽減する効果がある」との研究結果もある。
■注意点
カフェインの効果には個人差があり、どの程度の量でどの程度の効果があるかが解明された段階ではない点は注意が必要だろう。他方、疲労回復の能力も実力のひとつであるロードレーサーとしては、試してみる価値は十分あるといえそうだ。
参照URL
- 新・コーチの気まぐれ研究サブノート・http://blog.livedoor.jp/hosoi6311/archives/51610354.html
- Honeyplus・http://www.daiyuindustry.co.jp/honeyplus1.htm
- 有機化学の話・http://topsynthesis.blog39.fc2.com/blog-entry-21.html
参考文献
- Chris Carmichael AND Jim Rutberg共著・『The Time-Crunched Cyclist』・P95・Velopress