サイクリスト・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.37 「トレーニング十則」 三、適度な休養をとる
「トレーニング十則」 三、適度な休養をとる
■適度に休養しないと能力は高まらない
トレーニングの負荷に身体が適応するのは休んでいる時です。つまり、休養しなければ体力は向上しません。
負荷が高まるにつれて、休養の必要性も増します。
この原則を頭では理解していても、実践していないサイクリストが多くいます。これは「十則」のなかでも、もっとも守られていません。
適度に休養を取らなければ、能力は高まらないことを忘れないようにしてください。
■良い眠りのために
睡眠の質を高める方法を紹介します。
- 毎晩決まった時間に就寝する(レース前夜も同じ)
- 就寝1時間前には部屋を暗くし、読書や軽い会話などをして、多くのことに注意を向けないようにする
- 寝室は暗くし、換気をよくして、室温を16~18℃に保つ
- 就寝前に入浴する
- 筋肉をゆっくり収縮・弛緩させて、全身をリラックスさせる
- 就寝の数時間前はコーヒーや紅茶などの刺激物をとらない
- 就寝前は(睡眠パターンを乱す)アルコールを控える
※この記事は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE CYCLIST'S TRAINING BIBLE 4TH EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』は、わかりやすく最も信頼のおける自転車トレーニング教本として名高い世界的ベストセラーの日本語版です。■
著者紹介
ジョー・フリール
ジョー・フリールは、1980年から持久系アスリートを指導してきました。依頼者はアマチュアからプロのロードサイクリスト、マウンテンバイク選手、トライアスロン選手、デュアスロン選手、水泳選手、ランナーと多岐にわたります。米国内だけでなく海外の国内チャンピオン、世界選手権に出場するような一流選手、オリンピック選手など、世界中のアスリートが、フリールの指導を受けてきました。
本書以外にも、彼の著書には、『Cycling Past 50』、『Precision Heart Rate Training』(共著)、『The Triathlete’s Training Bible』『The Mountain Biker’s Training Bible』『Going Long: Training for Ironman-Distance Triathlons』(共著)、『The Paleo Diet for Athletes』(共著)、『Total Heart Rate Training』『Your First Triathlon』などがあります。また、フリールは運動科学の修士号を取得しています。
『Velo News』『Inside Triathlon』などの雑誌のコラムニストとしても活躍し、海外の出版物やウェブ・サイトにも特集記事を寄稿。スポーツ・トレーニングの権威として、『ニューヨーク・タイムズ』『アウトサイド』『ロサンゼルス・タイムズ』などをはじめとする、大手出版社などのメディアからも頻繁にコメントを求められています。また、米国のオリンピック関連の各連盟にもアドバイスを提供しています。
フリールは、持久系のアスリートのトレーニングやレースについて、世界中でセミナーやキャンプを行い、フィットネス産業の諸企業へアドバイザーとしても活躍しています。彼は毎年、もっとも将来性の高い優れたコーチを複数名選び、一流のコーチの仲間入りができるよう、彼らの成長を見守っています。
訳者紹介
児島 修
1970年生。立命館大学文学部卒(心理学専攻)。スポーツ、ビジネス、ITなどの分野で活躍中。訳書に『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』(OVERLANDER株式会社)、『シークレット・レース』(小学館文庫)、『マーク・カヴェンディッシュ』(未知谷)などがある。