サイクリスト・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.54 「トレーニング十則」 十、目標達成への意欲を持つ(4)目標達成に重点をおいた生活

【立ち読み版】2012年12月4日 06:30

「トレーニング十則」 十、目標達成への意欲を持つ(4)

■目標達成に重点をおいた生活

目標が高くなるほど、目標達成に重点をおいた生活を送ることが必要になります。

地元の短距離のロード・レースでの完走が目標ならば、少しくらい手を抜いてもなんとかなるかもしれません。食事、睡眠、負荷に特に気を配らず、トレーニング・パートナーやチーム、ストレッチ、機材、練習内容の分析、筋力トレーニングなどに細心の注意を払わなくても、そこそこ走れるでしょう。

しかし、全国選手権大会での優勝や表彰台に立つのが目標ならば、生活のすべてをサイクリングに集中しなければなりません。

■目標は自分にとって無理のないものにする

目標達成への決意を固めることは重要です。ただし、目標はあくまでも自分にとって無理のないものであることも大切です。

私たちには、仕事があり、家族があります。自転車のためにそれらを放棄することはできません。決意し、意欲を高めることには、トレーニングと生活とのバランスをとることも含まれます。

15~18章では、この点についてさらに詳しく取りあげます。

 

※この記事は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE CYCLIST'S TRAINING BIBLE 4TH EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』は、わかりやすく最も信頼のおける自転車トレーニング教本として名高い世界的ベストセラーの日本語版です。■

 

著者紹介

ジョー・フリールジョー・フリール

ジョー・フリールは、1980年から持久系アスリートを指導してきました。依頼者はアマチュアからプロのロードサイクリスト、マウンテンバイク選手、トライアスロン選手、デュアスロン選手、水泳選手、ランナーと多岐にわたります。米国内だけでなく海外の国内チャンピオン、世界選手権に出場するような一流選手、オリンピック選手など、世界中のアスリートが、フリールの指導を受けてきました。

本書以外にも、彼の著書には、『Cycling Past 50』、『Precision Heart Rate Training』(共著)、『The Triathlete’s Training Bible』『The Mountain Biker’s Training Bible』『Going Long: Training for Ironman-Distance Triathlons』(共著)、『The Paleo Diet for Athletes』(共著)、『Total Heart Rate Training』『Your First Triathlon』などがあります。また、フリールは運動科学の修士号を取得しています。

『Velo News』『Inside Triathlon』などの雑誌のコラムニストとしても活躍し、海外の出版物やウェブ・サイトにも特集記事を寄稿。スポーツ・トレーニングの権威として、『ニューヨーク・タイムズ』『アウトサイド』『ロサンゼルス・タイムズ』などをはじめとする、大手出版社などのメディアからも頻繁にコメントを求められています。また、米国のオリンピック関連の各連盟にもアドバイスを提供しています。

フリールは、持久系のアスリートのトレーニングやレースについて、世界中でセミナーやキャンプを行い、フィットネス産業の諸企業へアドバイザーとしても活躍しています。彼は毎年、もっとも将来性の高い優れたコーチを複数名選び、一流のコーチの仲間入りができるよう、彼らの成長を見守っています。

 

訳者紹介

児島 修

1970年生。立命館大学文学部卒(心理学専攻)。スポーツ、ビジネス、ITなどの分野で活躍中。訳書に『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』(OVERLANDER株式会社)、『シークレット・レース』(小学館文庫)、『マーク・カヴェンディッシュ』(未知谷)などがある。