サイクリスト・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.70 トレーニング負荷 量(volume)・負荷(workload)・強度(intensity)(2)
トレーニング負荷 量(volume)・負荷(workload)・強度(intensity)(2)
■週単位の負荷
週単位の負荷は、毎日の負荷を合計して算出します。週ごとの負荷を比較することで、体の変化によって、負荷の体感がどのように変わっているかがわかります。
■トレーニング推移の数値化
トレーニングは、「頻度」「時間」「強度」の3つの変数で成り立っています。この3つの変数から導かれる「量」と「負荷」を使えば、シーズン中にこれらの変数がどのように推移したかをかんたんに数値化できるでしょう。
■アスリートにありがちな「強度」についての誤解
アスリートの多くは、負荷因子であるトレーニングの強度を誤解しています。
軽い練習をすべきときに無理をし、その結果、高強度の練習をすべきときに疲労感が残るのです。軽いはずの走行をきつく、きついはずの走行を軽くすることで、どのトレーニングもメリハリのないものになっているのです。
正しい強度の設定は、パフォーマンスをワンランク上げるカギです。4章ではこの複雑な問題について詳しく取りあげます。
※この記事は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE CYCLIST'S TRAINING BIBLE 4TH EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』は、わかりやすく最も信頼のおける自転車トレーニング教本として名高い世界的ベストセラーの日本語版です。■
著者紹介
ジョー・フリール
ジョー・フリールは、1980年から持久系アスリートを指導してきました。依頼者はアマチュアからプロのロードサイクリスト、マウンテンバイク選手、トライアスロン選手、デュアスロン選手、水泳選手、ランナーと多岐にわたります。米国内だけでなく海外の国内チャンピオン、世界選手権に出場するような一流選手、オリンピック選手など、世界中のアスリートが、フリールの指導を受けてきました。
本書以外にも、彼の著書には、『Cycling Past 50』、『Precision Heart Rate Training』(共著)、『The Triathlete’s Training Bible』『The Mountain Biker’s Training Bible』『Going Long: Training for Ironman-Distance Triathlons』(共著)、『The Paleo Diet for Athletes』(共著)、『Total Heart Rate Training』『Your First Triathlon』などがあります。また、フリールは運動科学の修士号を取得しています。
『Velo News』『Inside Triathlon』などの雑誌のコラムニストとしても活躍し、海外の出版物やウェブ・サイトにも特集記事を寄稿。スポーツ・トレーニングの権威として、『ニューヨーク・タイムズ』『アウトサイド』『ロサンゼルス・タイムズ』などをはじめとする、大手出版社などのメディアからも頻繁にコメントを求められています。また、米国のオリンピック関連の各連盟にもアドバイスを提供しています。
フリールは、持久系のアスリートのトレーニングやレースについて、世界中でセミナーやキャンプを行い、フィットネス産業の諸企業へアドバイザーとしても活躍しています。彼は毎年、もっとも将来性の高い優れたコーチを複数名選び、一流のコーチの仲間入りができるよう、彼らの成長を見守っています。
訳者紹介
児島 修
1970年生。立命館大学文学部卒(心理学専攻)。スポーツ、ビジネス、ITなどの分野で活躍中。訳書に『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』(OVERLANDER株式会社)、『シークレット・レース』(小学館文庫)、『マーク・カヴェンディッシュ』(未知谷)などがある。