トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.18 適度なトレーニングと一貫性(2):最大強度の練習には慎重な姿勢で臨む
適度なトレーニングと一貫性(2):最大強度の練習には慎重な姿勢で臨む
■適度なトレーニングの有効性を示す研究のは数多くある
きつい練習では、「少しきつい-きつい-苦しい」というように感覚が変化します。しかし、苦しい、という状況に達しても何も得るものはありません。きつい、という状態では何らかの効果はありますが、それを超すと怪我やオーバートレーニングの危険性が著しく増えるのです。科学的な根拠を探してみても、トレーニング強度を最大にする必要性を認める研究は見当たりませんが、適度なトレーニングの有効性を示すものは数多くあります。
■最大強度の練習には慎重な姿勢で臨む
最大強度の練習には、シーズン中いつでも慎重な姿勢で臨みましょう。重要なレースを直前に控えたときは特に気をつけます。というのも、短時間で運動は最大強度に達してしまうからです。本書の後半でも説明しますが、重要なレースは1シーズン3~4回程度におさえましょう。1年中最大強度でトレーニングを行うと、結局はパフォーマンスが落ちることになるのです。
レースに特化した高強度トレーニングの期間以外は、持久力や筋力を養成し維持するトレーニングや、レースからの回復、技術の向上に専念したほうがよいでしょう。
※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■