トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.53 オーバートレーニングの第3ステージ「本格的なオーバートレーニング症候群」とは、どのような状態か?

【立ち読み版】2013年2月23日 00:53

疲労が慢性化し、影のようにつきまとう状態

■第 3 ステージ「本格的なオーバートレーニング症候群」

最後の第3ステージは、本格的なオーバートレーニング症候群です。ここまで来ると、疲労が慢性化し、影のようにつきまといます。起きた時から1日中疲れを感じ、職場、学校、プール、トラック、自転車の上でも疲労感が抜けない状態が続きます。夜も、普段どおりに眠ることができなくなります。体は疲労困憊になっているのです。

負荷を高めるプロセスと、その結果生じた疲労をコントロールし、体調をピークの状態に持っていくのは、選手自身の責任です。体力が最も高いレベルにまで達していれば、疲労に抵抗し、疲労を遅らせることもできますが、疲労を抑えていられる期間にも限度があります。土曜日に最大努力のレースを行い、翌日の日曜日に再びレースに出る、という経験が一度あれば、高い負荷を連日かけると体がどう反応するか、よくわかっていると思います。二度目はそう簡単にはいきません。

 

※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■