トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.62 病気にかかった後には、どのようなトレーニングをすればよいか?
病気にかかった後には、どのようなトレーニングをすればよいか?
■有酸素運動能力が最長 3ヵ月間低下したままというケースもある
病気が治った後でも、しばらく体調がすぐれない、ということは多いものです。大半の人はインフルエンザにかかった後、筋力は15%落ちますが、長ければ1ヵ月間その状態が続きます。有酸素運動能力は最長 3ヵ月間低下したままのこともあり、低強度の運動でも筋肉が酸性に傾く可能性があります。つまり、病気の急性期が過ぎても、練習中に弱くなったと感じることがあるということです。
■快復期には基礎期のトレーニングを行う
首より下の症状を伴う病気にかかった後は、基礎期のトレーニングを行います。症状が出た日1日につき2日間行いましょう。要するに、インターバルや長時間の無酸素性運動を行うことは避け、有酸素持久力、筋力、スピード・スキルを取り戻すことに力を入れるということです。インフルエンザが「治ったことにして」練習を再開すれば、体調が悪化し、その状態が長引く場合もあります。できるだけ早く病気を治すには、トレーニングをするよりも、限られたエネルギーをすべて病気と闘うことに費やすほうがよいのです。
※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■