トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.72 練習中にも回復のプロセスをスタートさせることができる
練習中にも回復のプロセスをスタートさせることができる
■練習中に水分と糖質エネルギーを補給する
練習をしている間でも、回復のプロセスは水分と糖質エネルギーを補給することで常時スタートさせることができます。練習中、1時間ごとに18~24オンス(約532~710ml)のスポーツ・ドリンクを、喉の渇き具合に応じて飲むとよいでしょう。こうすればトレーニングが体に与える負荷が軽減され、その後、エネルギー産生システムの回復が早まります。
■ドリンク粉末を希釈するときの注意点
糖質ドリンクの摂取能力、胃の消化能力には、個人差があります。自分の好みに合った、高強度の練習時にも胃腸に負担がかからないスポーツ・ドリンクを見つけましょう。レースの前に自分に一番合ったドリンクをたっぷりと用意し自転車に装着しておきましょう。そしてできれば、エイドステーションで提供されるドリンクが、トレーニングで使用して慣れたものと同じであるか、確認しましょう。ドリンク粉末を希釈するときは、ラベルに記載されているとおり、あるいはそれよりも薄めに溶きます。ラベルに記載された推奨濃度より濃くドリンクを作ると、体液が糖を消化するために腸に送られ、レース中に脱水症状になる危険があります。スポーツ・ドリンクの効果が最も期待できるのは、1時間以上のレースやトレーニングです。4時間以上のレースでは、固形物も必要になる場合もあります。
■クール・ダウン中も回復は続く
クール・ダウンの短い時間も回復は続きます。クール・ダウンはウォーミング・アップをちょうど逆転させた形で行います。よって心拍数ゾーン1の強度の運動を4~5分間行って終わります。
※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■