トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.80 超回復以上のレベルである「超・超回復」(super compensation)

【立ち読み版】2013年2月23日 01:20

超回復以上のレベルである「超・超回復」(super compensation)

■どのような練習でも、毎回完全に回復することは期待しない

第4部で紹介したピリオダイゼーションを基にしたトレーニングを行っていると、時おり疲れが増してくることがあると思います。回復に最大限の努力を注いでも、予定された次の練習までに疲れが完全に抜けきれず、脚が重く、パワー不足のまま、BT練習をすることもあるでしょう。どのような練習でも、毎回完全に回復することは期待しないようにしましょう。

■「超・超回復」(super compensation)が起こることがあるタイミング

むしろ練習の重要な局面で多少疲れが残っていると、超回復以上のレベルである「超・超回復」(super compensation)という形で、体力が向上することもあります。この状態だとピークパフォーマンスへの準備もうまく行くかもしれませんが、このような練習は3週間か4週間に1回を限度とすべきです。疲労を利用するようなトレーニングを一定期間行ったら、その直後には回復週を必ず入れましょう。

■回復週の適切な長さの決め方

回復「週」と言っても、必ずしも7日間である必要はありません。選手の多くはたいてい週5日もトレーニングを減らしていれば、完全に回復することができます。このような選手がさらに2日トレーニングを減らせば、体力的にはマイナスになるかもしれません。適切な回復週の長さを決めるには、実際に体験してみることが一番です。

 

※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■