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エコノミーに優れたペダリング　～アップストロークで「ペダルの重量をなくす」～

■ペダリングの動きに磨きをかけるには、何年もかかる

ペダリングの動きは一見単純ですが、ペダルに力をかける動作にはさまざまな筋群が複雑に相互作用するので、これに磨きをかけるには、何年もかかります。動作を身につける過程で筋肉は収縮と弛緩を最適なタイミングで行うことができるようになります。一旦この動きを覚えれば、エコノミーは向上します。

■アップストロークでペダルを引き上げても優れたペダリングテクニックにはつながらない

トップ選手であってもペダリング動作には力が加わりますが、ほとんどはダウンストロークでのことです。アップストロークでペダルを引き上げても優れたペダリングテクニックにはつながりません。これは一般に信じられていることとは反対です。おそらくエコノミーに優れた選手が行おうとしているのは、アップストロークでの「ペダルの重量をなくす」ことだと思われますが、一流と言われる選手であっても、太腿から足先までの重量と遠心力が原因となり、アップストロークのペダルには下方に圧力がかかることになります。

※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル（TTB）』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社（原題：『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress）の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル（CTB）』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■