トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.123 トレーニングの行い方のヒントの見つけ方 ~集めたデータが系統的であるほど、疑問に対する答えが見つかりやすくなる~

【立ち読み版】2013年2月23日 02:03

トレーニングの行い方のヒントの見つけ方 ~集めたデータが系統的であるほど、疑問に対する答えが見つかりやすくなる~

■トレーニング日誌は簡潔明瞭であることが必要

トレーニングはどのように行ったらよいのでしょうか?この問いに対するヒントはいくらでも手に入ります。雑誌、本、テレビ番組、ウェブサイト、コンピューターソフト、ビデオ、広告のほか、練習パートナーも情報源のなかに入るでしょう。

しかし、自分のニーズが他人とは違っていたら、どの理論に絞り込んだらよいのでしょうか?一番よい方法は、優れた科学者が、可能性を見つけたものに対して行うことと同じ、つまり、実験と観察です。ただし、トレーニングという名の研究では、被験者は自分1人だけです。どの練習をするか、いつ休むか、何を食べるかなど、トレーニングを構成するさまざまな細かい要素を決めるときに重要になるのは、効果の有無です。トレーニング日誌は、進行中の実験を記録し、観察する場所だと考えましょう。集めたデータが系統的であるほど、疑問に対する答えが見つかりやすくなります。

確かに科学的なトレーニングにデータは欠かせません。しかし、多くのことを書き過ぎると、データが足りないのとさして変わりません。分刻みで記録された練習を、すべて詳しく見ていかなければならないのなら、結論を導き出すのに苦労することでしょう。日誌には重要なことだけを記録しますが、観察が必要になると思われることはすべて記録します。トレーニング日誌は簡潔明瞭であることが必要です。そうでないと長期間続けることができません。

 

※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■