ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.45 有酸素系と無酸素系の違い
有酸素系と無酸素系の違い
■生産できるエネルギー量と生産にかかる時間の違い
またこの2つのエネルギー系には、生産できるエネルギーの量と、生産にかかる時間にも違いがあります。
有酸素系は、無酸素系に比べて同量のエネルギー源(たとえば糖質)から多くのエネルギーを生産できますが、生産までの時間もかかります。無酸素系は素早くエネルギーを生産できますが、同量のエネルギー源から生産できるエネルギーの量は少なくなります。
■重要局面まで無酸素系のエネルギーを温存することの重要性
つまり、有酸素系は燃費がよく、無酸素系は〝ガソリンを喰う〟エネルギー系なのです。このため、できる限り多くのエネルギーを有酸素系から生み出し、ギアを上げるべき「ここぞ」という局面まで、無酸素系のエネルギーを温存しておくことが重要なのです。
※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■