ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.46 有酸素系の割合を高く保ち続けられるようになることが重要
有酸素系の割合を高く保ち続けられるようになることが重要
■有酸素系と無酸素系がはっきり切り替わる地点があるわけではない
一般的に、有酸素系と無酸素系が切り替わる地点があると考えられていますが、これは誤解を生んでいます。
この地点はよく、「乳酸閾値」や「無酸素閾値」などと呼ばれます(4章のコラム「閾値」を参照)。この閾値はエネルギー使用の変化の境目を表していますが、身体ははっきりとエネルギー系を切り替えているわけではありません。どちらのエネルギー系も、求められるエネルギー生産に応えるために同時に活動を続けています。ただ、その時点の運動に貢献している割合が異なるだけなのです。
■有酸素系の割合を高く保ち続けられるようになることが重要
無酸素系の貢献の割合が高くなるまでに、有酸素系の割合を高く保ち続けられるようになれば、その分、長く、速く走れるようになります。
※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■