ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.68 筋肉の付着部(1)サイクリストに多い「腱炎」「膝蓋腱炎」
筋肉の付着部(1)サイクリストに多い「腱炎」「膝蓋腱炎」
■腱炎が起こる理由
筋肉は、腱によって骨に付着しています。サイクリストはしばしば身体の部位を酷使したことによって生じる、「腱炎」と呼ばれる症状が生じることが多いため、これを知っておくことは重要です。
腱炎は腱が十分に鍛えられていないときに、過度に激しく、または長時間使われることで生じるもので、炎症や、場合によっては腱が断裂することもあります。
■膝蓋腱炎が生じる理由
膝蓋腱は、ひざの前部で強力な大腿四頭筋と脛骨を接続する腱であるため、膝蓋腱炎は頻繁に生じます。
膝蓋腱炎が生じる理由の一つは、腱よりも筋肉の方が、力を生み出す能力と、疲労に耐える能力を発達させることができるからです。このため、トレーニング量を増やす際には、腱がさらに大きな負荷に耐えうるための準備が整うまでの時間を十分にとるよう、注意しなければなりません。
※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■