ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.75 「少ないことで、多くを成し遂げる」という考え方に基づいたアプローチ

【立ち読み版】2013年6月7日 06:30

「少ないことで、多くを成し遂げる」という考え方に基づいたアプローチ

■ベース・トレーニングでの負荷の高め方

限界に挑まなくても、負荷を高めることはできます。

ベースト・レーニング期間中では、長時間、楽に感じる、または中程度のペース、あるいは快適さを感じる程度のハードな運動を維持することで、身体に負荷を与えていきます。これは、一定時間に限界に挑戦するようなアプローチとは正反対のものです。

ベーストレーニングでは、この主のハードな運動は、体力テストでのみ行います。

■長い時間をかけて段階的に高めていくことが重要

重要なのは、誰にでも限界があることを認識し、長い時間をかけて、段階的に身体面と精神面のフィットネスを高めていくことなのです。ゆっくりと段階的に負荷を高めていくトレーニング手法は、きわめてハードな練習を頻繁に行うアプローチに比べ、フィットネスを継続的に高めやすくなります。

これは、「少ないことで、多くを成し遂げる」という考え方に基づいたアプローチだと言えます。

 

※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■