ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.90 筋肉量を減らすことが適切な場合
筋肉量を減らすことが適切な場合
■たくましい筋肉が登坂のスピードダウンの原因になる場合
ただし、不要な筋肉量を減らすことが、適切な場合があります。
私は、非常に筋肉量が多く、ヒルクライム能力の改善を望んでいるが、すでにきわめて体脂肪の割合が低いアスリートを指導したことがあります。
彼らの上半身の筋肉は、非常に発達していました。たくましい筋肉は見た目こそ良いものでしたが、登坂でのスピードダウンの原因になっていました。胸筋や二頭筋肉に数ポンド分の余分な重さを抱えていることで、同じ速度で丘の登るときに、他の選手よりも多くのワット数が必要になるのです。
■軽いウェイトを使うか、上半身の筋力トレーニングを止める
私は、上半身の筋力トレーニングで、彼らに軽いウエイトを使うように指導しました。場合によっては、上半身の筋力トレーニングをすべて止めさせ、上半身の筋肉量が減るまでは、体幹のトレーングのみをさせるようにしました。
※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■