ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.109 適切な水分補給

【立ち読み版】2013年7月25日 06:30

適切な水分補給

■水分補給量の目安

適切な水分補給状態を保つために、たくさんの水を飲むことを習慣化しましょう。

目安として、体重(ポンド <1ポンドは約454g>)を2で割った値を、オンス(1オンスは約28g)で掛けた量の水を1日に摂取します。体重150ポンド(約68kg)なら75オンス(約2,218ml)です。この量に、体の大きさ、気温、発汗率によって、トレーニング1時間ごとに20~40オンス(約591~1,183ml)を追加します。

発汗率は、練習の開始時と終了時に、皮膚の水分を拭き取った状態で、裸で体重計に乗ることで、概算値を導くことができます。

1ポンド(約454g)体重が減っているとすると、摂取した水分よりも、消費(汗と呼吸を通じて)した水分が1パイント(約473ml)多いことを表します。

■開始時と同じ水分量で長い運動を終えることを目標とする

運動後には、減った水分量の2倍の量を補充しなければなりません。回復プロセスの一環として、血液から尿を通じて老廃物である副産物を排出するために水分が必要になるからです。
皮膚の乾燥状態、パワー出力、関節液、消化、老廃物の除去は、すべて水分の消費に影響を受けています。

目標とすべきなのは、開始時と同じ水分量で長い運動を終えることです。身体の水分が2~3%失われると、パワー出力が大幅に減少します。

 

※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■